【相場熟者が答える投資相談】大きく下げた日揮、業績下ブレ懸念で当面様子見

2013年2月20日 09:39

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 日揮 <1963> を2700円で1000株持っていますが、今後の見通しと対処方法をよろしくお願いします。

  【答え】 2月19日(火)は138円高の2411円と5営業日ぶりに反発しています。

  アルジェリアの人質事件に伴う、海外プラント事業の縮小懸念に、今3月期第3四半期決算が低調との見方を嫌気し、調整色を強めていましたが、19日付の日本経済新聞朝刊が「政府は海外での邦人保護に関する新しい手引(マニュアル)づくりに乗り出す。日本人10人が犠牲となったアルジェリア人質事件を踏まえ、情報収集を強化するため、現地で活動する民間企業との交流強化や防衛駐在官の配置転換を検討」と報じたことから、2200円割れの下値圏に接近し、今期予想PER13倍台と値ごろ感も出てきましたので、突っ込み警戒感から買いが入りました。

  今3月期第3四半期決算は、営業利益が前年同期比0.7%増の471億4700万円に着地しました。SMBC日興証券では、投資判断を「2」継続で、目標株価を2400円据え置いたものの、営業利益(10-12月)が150億円と、同証券予想の175億円を下回ったことから、年計画の達成はやや難しいとの印象を受けると指摘しています。

  株価は、シェールガス革命への期待感から、昨年10月23日に昨年来の高値2858円と買われた後、2700円を軸にもみ合いを下放れしたため、25日移動平均線が上値抵抗線として意識されています。現時点では、中東・北アフリカなどカントリーリスクの高まりに対してどう会社側と日本政府が取り組んでいくか「ルール」が確立されるか見極める段階といえます。現地政府と連携しセキュリティ強化など万全の体制を整うことが出来るかが焦点になると思われます。ある程度の戻り場面で売却し、来3月期業績見通しが明らかになるまで、様子見が無難と考えます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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