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バラスト水処理装置をコンテナに収め船倉に搭載、三菱重工と商船三井が開発
三菱重工業は23日、商船三井と共同で、バラスト水処理装置をコンテナ内に収納してコンテナ船のホールド(船倉)に設置する技術を開発し、基本設計について一般財団法人日本海事協会から基本承認を国内で初めて取得したと発表した。既存船舶にバラスト水処理装置を設置する際、機関室に搭載する手法に比べ工期を大幅に短縮できるのが特長。バラスト水管理条約への有力ソリューションの一つとして今後提案営業に力を注いでいくという。
コンテナ型バラスト水処理装置は、40フィートコンテナ(長さ約12m)内にバラスト水処理に必要な機器の多くをパッケージングしたもので、限られた空間に収まるよう効率的な配置としたほか、メンテナンスを施しやすいように配慮した設計とした。
同装置をホールドに設置する際、船内ではバラスト水を出し入れする配管や電源などを接続する工事が主体となるため、事前調査などを簡易に済ませることが可能。船内での工期は約14日と、機関室に設置する場合に比べ7日程度短縮できる。外板切断などもないことからドック入りも不要で岸壁での工事が可能。特に、機関室に関連機器・配管を搭載するスペースの余裕がない船舶向けでは極めて有効な技術となっている。
三菱重工および商船三井は、商船三井が保有する8,100個積みコンテナ船に初号装置を搭載して実証運用を行う計画。このため、三菱重工の長崎造船所で建造し、2008年に引き渡した「MOL COMPETENCE」に今年春頃をめどにバラスト水処理能力750m3/hの装置を設置するための詳細設計作業に着手した。
三菱重工は、コンテナ型バラスト水処理装置の特長である工事の簡便性を広くアピールすることで、自社建造船以外を含めたコンテナ船など幅広い就航船舶向けのバラスト水処理装置の設置ニーズを積極的に開拓していく方針。
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