欧州南天天文台、さそり座の暗黒星雲「ループス3」を鮮明に撮影

2013年1月17日 10:30

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記事提供元:sorae.jp

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  ヨーロッパ南天天文台(ESO)は1月16日、鮮明に撮影された暗黒星雲「ループス3」と輝く星団の画像を公開した。

  「ループス3」はさそり座に位置しており、地球から約600光年離れている。この画像は南米チリにあるESOのラ・シヤ天文台のMPG/ESO 2.2m望遠鏡によって撮影されたもので、左側に暗黒星雲「ループス3」、右側に輝く若い星団が確認できる。

  暗黒星雲は自ら光を発せず、背後の星雲や星の光を吸収し、黒く見えるため、「暗黒星雲」と呼ばれている。肉眼で観測することは難しく、ほとんどの暗黒星雲は天体望遠鏡によって撮影された画像で確認するしかない。

  また、暗黒星雲は星の誕生場所としても知られており、「ループス3」とこの星団も密接に関係している。右側の星団に2つ明るい星が写っているが、いずれも100万歳未満の原始星で、核融合反応は始まっていない。

 ■Light from the Darkness
http://www.eso.org/public/news/eso1303/

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