島津製作所、イラクで医療用装置大型案件を受注 総額約15億円

2013年1月15日 13:49

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 島津製作所は15日、イラクで医療用X線透視撮影システム106式、医療用X線撮影システム27式、総額約15億円を受注したと発表した。2013年2月より据付けを開始する。

 イラクでは、湾岸戦争、イラク戦争にて荒廃した生活基盤の再建が電力、水・衛生分野等のインフラ整備から始まり、次第に保健、産業復興等のフェーズへと移る中、2010年6月に透視撮影装置106式の入札が公示された。そして、長期間にわたる契約交渉の末、2012年9月に契約締結に至ったという。

 島津製作所は、1978年にイラク政府の要請に応える形で日本の医療機器メーカーとして初めてバグダッドに事務所を開設した。1980年より8年間におよぶイラン・イラク戦争においても撤退することなく事務所を維持したことで、イラク政府および顧客からの信頼を得ることができ、1990年までに2000台以上のX線診断装置を納入した。1990年の湾岸戦争勃発により事務所を閉鎖し、一時的に市場より撤退したが、2003年以降現地代理店を設定することにより再参入し、その後は日本政府の復興支援を通じて医療機材の更新を行ってきた。こうした取組みが評価され、2006年には保健省向けにX線一般撮影装置110式を一括納入、2007年には回診用撮影装置50式を一括納入する等の実績を重ねてきた。

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