呼気に含まれる化学物質を分析し、がれきの下から生存者を発見する技術

2013年1月14日 15:17

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 人間の呼気に含まれる化学物質を検出し、地震やテロ攻撃などで倒壊した建物のがれきなどに閉じ込められている生存者を発見する方法をドイツ・ドルトムントの研究チームが開発しているそうだ(論文アブストラクトChemical & Engineering Newsの記事本家/.)。

呼気にはアセトンやベンズアルデヒドなどが含まれており、これらの物質をイオン移動度計(IMS)で検出することで生存者を発見できるという。IMSは空港で爆発物や麻薬の検知に使われているほか、糖尿病や肺がんなどの診断にも使われており、災害現場に持ち出して使用することも可能だ。まず、テフロンチューブを使用してがれきの下から空気のサンプルを取得する。あとはガスクロマトグラフィーを使用してサンプルから化学物質を分離し、IMSで人の呼気と同じパターンが見られるかどうかを分析するとのこと。分析に要する時間は3分程度。ただし、火事や化学物質の流出といった状況でも分析できるように、さらなる改良が必要だ。また、総重量が最大25キログラム程度ある機材の軽量化も課題とのことだ。

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