三菱重工と双日、ロシア向けアクリル酸プラント建設プロジェクトを受注

2012年12月19日 13:47

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 三菱重工業と双日は18日、ロシアのルネッサンスコンストラクション社(本社:サンクトペテルブルク)と共同で、ロシア連邦バシコルトスタン共和国のJSC Gazprom Neftekhim Salavat社(GNS)からアクリル酸プラントを受注したと発表した。これは、同共和国で初のEPC(設計・調達・建設)契約となるもので、アクリル酸の製造能力は8万トン/年。2015年末の運転開始を予定する。

 同アクリル酸プラントは、バシコルトスタン共和国の首都ウファの南方約150kmに位置する都市サラバトの近郊に建設される。石油からつくられるプロピレンを原料とし、アクリル酸の精製により得られる精製アクリル酸を3万5,000トン/年、アクリル酸とブタノールの化合物であるブチルアクリレートを8万トン/年製造できる。製造技術には三菱化学のプロセスが採用される。

 同プロジェクトはEPCを含むランプサムターンキー請負契約で、三菱重工業をリーダーとして双日、ルネッサンスコンストラクションとのコンソーシアムで進められる。

 GNS社はロシアガスプロムグループの子会社であり、バシコルトスタン共和国サラバトに石油精製・石油化学製造設備を持つ。近年、GNS社は石油精製設備の近代化、大型エチレンプラントの導入を通じて既存設備の効率化をはかっており、今回のアクリル酸プラントの新規建設プロジェクトによって同社の石油化学品製造能力は大きく拡大されることになる。

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