パテント・リザルト「個別公報 他社特許拒絶件数ランキング2012」を発表

2012年12月19日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 アップルやサムスンの訴訟に代表されるように、例年より多く聞かれた特許に関する話題。こうした中、パテント・リザルトが、2012年の特許審査過程において他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を集計した「個別公報 他社特許拒絶件数ランキング2012」を発表した。このランキングは、1993年から2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から10月末までに拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに出願人と拒絶先の名義が異なるものについて被引用件数順に集計したものである。

 2012年に最も引用された公報は、NEC <6701> の有機EL関連特許「電流制御素子の駆動回路及び画像表示装置で、23件もの拒絶理由に引用。ソニー <6758> の出願に対する拒絶理由に多く引用されているほか、富士フイルム <4901> 、グローバルOLED、三洋電機などの出願にも引用されている。次いで、ジャパンディスプレイセントラルの公報「表示装置」が21件となっている。この公報はもともと、東芝 <6502> によって出願されたもの。今年はシャープ <6753> の特許など21件に引用されているが、2012年以前に引用された件数も含めると、これまでに61件の公報の拒絶に引用されており、当該分野における中心的な特許といえる。3位はジャパンディスプレイイーストの公報「照明装置を備えた画像表示装置及び画像表示方法」が20件となっており、ディスプレイ関連特許が上位を独占した形となっている。

 続く4位には、海外企業の公報、SHELL INTERNATIONALの公報「潤滑剤組成物」がランクイン。海外企業としては、トップ10の中にもう一社、MOTOROLA MOBILITYの公報が、パナソニック <6752> や京セラ <6971> などの16件の出願に引用されている。なお5位は、ローム <6963> や三菱重工 <7011> などの「有機エレクトロルミネッセント素子」となった。

 この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する際の阻害要因となる特許が分かる。阻害要因とは言うものの、真に優れた技術であるが故である。こうした技術で、他国でも多くの特許を取得してくれることを期待したい。

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