【相場熟者が答える投資相談】伊藤忠、26週移動平均線が上値押さえる、処分売りが賢明

2012年9月30日 17:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 伊藤忠 <8001> を920円で2000株持っています。売るべきか迷っています。対処方法をお願いします。

  【答え】 9月28日(金)は7円安の791円と売られています。

  9月13日付の日本経済新聞朝刊が「同社が米ドール・フード・カンパニーから世界の缶詰・果汁飲料事業を買収する方針を固めた」と報じ、同18日には正式に買収契約を結んだと発表したことを受け、収益拡大期待から19日に834円と買われる場面もありましたが、日米に続き中国でも追加金融緩和政策が出ましたが、反応は限定的で軟調展開になっています。

  足元の業績、今3月期売上高は5兆9973億4800万円(前期比5.8%増)、営業利益は1373億2500万円(同18.5%増)と2ケタ増益と好調が見込まれていますが、やはり、日中関係の悪化を懸念した動きと言わざるを得ません。今まで中国大使を務めてきたのが元伊藤忠商事会長・社長であった丹羽さんだっただけに、中国国内での伊藤忠グループ全体に及ぼす影響は、他の企業に比べても大きいと懸念する声もあります。

  株価は、13週移動平均線を下回っているほか、26週移動平均線が上値抵抗線となっていますので、戻り売り方針となります。配当利回り5%と魅力的に見えるかもしれませんが、景気減速懸念が強まる方向で、業績予想の下方修正に伴い、配当予想も減額し、値を消している銘柄もあります。小高い場面を待って処分売りが賢明でしょう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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