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線路の下の含み益までは計算外?!東武は地価調査で上昇持続も高値を前にもみ合い=浅妻昭治
東武鉄道<9001>(東1)は27日、2円安で寄り付き変わらずを含めて7営業日ぶりに反落したあと、2円高の440円と引き戻すなどもみ合っている。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
東武鉄道 <9001> は27日、2円安で寄り付き変わらずを含めて7営業日ぶりに反落したあと、2円高の440円と引き戻すなどもみ合っている。
国土交通省が、前週末24日に平成22年都道府県地価調査(7月1日時点)を発表、前回調査(4月1日)に比べて地価上昇地区が拡大、同社のとうきょうスカイツリー駅周辺も、前回調査同様に3%以上の上昇が続いたが、3月23日につけた年初来高値454円を前に反応は限定的で、売り買いが交錯している。
鉄道株は、かつての資産バブル当時は、地価の急騰で線路の下の敷地まで時価評価して含み益思惑で株価が上昇、同社は、関東の私鉄株では営業キロ数がトップを占めるだけに、人気を後押しした。
今回は、同社スカイツリー駅周辺地区の上昇では含み益を計算する度外れた思惑までには至っておらず、本業の好展開、同駅周辺で今年5月22日に開業した東京スカイツリータウンの来場者拡大、今期第1四半期(1Q)の好決算などを見直し冷静に評価する動きが続いている。
同社の今3月期業績は続伸、純利益は、180億円(前期比12%増)と予想されている。これに対して、今年7月開示の今期第1四半期業績は、純利益が46億円(前期比24%増)と増益転換して着地、期初予想の第2四半期累計業績に対して高利益進捗率を示した。東京スカイツリー、付属商業施設「東京ソラマチ」の入場者・来場者とも当初想定を上回って推移、同社鉄道事業の乗客増などにつながっていることが要因となった。
株価は、この1Q好決算で業績上ぶれ期待を高めて上値を追った。周辺地価上昇続伸もフォローして、利益確定売りを吸収、年初来高値抜けからの一段高にトライしよう。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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