小林製薬は急続落、「冷やし系」代表株も天候不順に勝てず1Q経常益が減益転換=浅妻昭治

2012年7月27日 10:24

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

小林製薬<4967>(東1)は27日、235円安の3980円まで下げて急続落している。前日26日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算を発表。

小林製薬<4967>(東1)は27日、235円安の3980円まで下げて急続落している。前日26日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算を発表。[写真拡大]

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

  小林製薬 <4967> は27日、235円安の3980円まで下げて急続落している。前日26日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算を発表、暑さ対策製品の定番商品の額用冷却シート「熱さまシート」や冷却ジェルマット「熱さまひんやりジェルマット」などが、天候不順の影響で苦戦し、経常利益が、前年同期比32%減と落ち込んだことを嫌い利益確定売りが増勢となっている。

  同社株は、猛暑特需を享受する「冷やし系」銘柄の代表だが、今後は、7月26日に東北地方まで梅雨明けしたあとの猛暑到来頼みの株価展開となりそうだ。1Q業績は、前年同期比6%減収、32%経常減益、11%純益増益と伸び悩み、第2四半期(2Q)累計業績対比の経常利益進捗率は、34%と目安の50%を下回った。

  腸内環境改善薬「クレンジン」や部屋用芳香消臭剤「サワデーハッピー」などが好調に売り上げを伸ばしたが、暑さ対策製品の伸び悩みで減益転換した。2Q累計・3月通期業績は期初予想に変更はなく、通期純利益は、125億円(前期比6%増)と連続過去最高更新を予想している。

  株価は、今期の連続最高純益が市場コンセンサスを上回るとして4360円高値まで300円高し、往って来いの4080円安値から再度、300円高して高値更新となった。PERは13倍台と下げ過ぎを示唆しており、薄めながら売り長で逆日歩もつく信用好取引とも綱引きしつつ着地点を探ろう。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

【関連記事・情報】
【銘柄診断】ルックは全般の物色難打開へ向けてのリード役として期待が高まる(2012/07/26)
【銘柄診断】アタカ大機は逆日歩継続で仕手相場を引き継ぐ、業績好調で実態見直しも(2012/07/27)
個人投資家向け企業情報 Media-IR(日本インタビュ新聞社)(2012/07/25)
IRソリューション 個人投資家向け企業情報 Media-IR(日本インタビュ新聞社)(2012/07/25)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事