Amazonマーケットプレイス向けの「自動価格調整ツール」には誤動作のおそれあり

2012年7月12日 14:23

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 株式取引では、自動入札や株価監視を行うためにさまざまな自動化ツールが使われているのだが、米Amazonのマーケットプレイスに出品を行っている業者の間でもこれと似たようなものが使われているらしい(COMPUTERWORLD/.Business Inteligence本家/.)。

 あるサードパーティ製の自動化ツールは、15分ごとに登録しているページをチェックし、自社の商品がライバルより高いことが分かると自動で値下げを行うという。さらに、このツールは商品価格がゼロ近くに落ちると、売り手が損をしないよう20分以内に金額が急上昇する仕組みになっているという。

 しかし、このシステムは2010年5月に米国内の株式市場で起きたフラッシュ・クラッシュのように意図しない価格付けを行う可能性がある。たとえば、複数の売り手が同じ製品について継続的に価格の再調整を行った場合、価格が不条理に下がったり急騰することがあるという。

 Michael Eisen氏はその誤作動の様子を見た1人だ。同氏のブログによると、1992年に出版されすでに絶版となった生物学の本が1,730,045.91ドルという価格で販売されているのを発見したという。ちなみに中古価格は35.54ドルからだったそうだ。

 この本に対し、2つの出展者が異常に高い価格を設定しており、また日によってその価格は変動していたという。同氏はこの様子を画面キャプチャを撮った上でブログに掲載している。

 価格が異常に高いという場合は商品が売れないというだけだが、逆に異常に低い価格が設定された場合、業者は大損だ。Amazonで家電を販売しているeForCity社のJack Sheng氏は、「トラブルで商品価格が1ドルになってしまったときは、瞬時に在庫が一掃されることになるだろう」と自動化ツールによる価格調整の危険性を指摘している。

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