ティー・ワイ・オー:代表取締役社長吉田博昭氏が第11回企業研究会に登場

2012年7月10日 11:44

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

■ストックウェザー「兜町カタリスト」編集長の桜井英明氏と対談

  ティー・ワイ・オー <4358> (JQS)は5日、NPO法人日本IFA協会の主催する第11回企業研究会に代表取締役社長吉田博昭氏が招かれ、事業内容を説明した後、ストックウェザー「兜町カタリスト」編集長の桜井英明氏との対談を行った。

 【桜井氏】 そもそもなぜクリエーターの事業を始めようと思ったのですか?

 【吉田社長】 私がこの現場に入ったのが大学2年のときですので、もうこの業界に43年いることになります。当時のテレビコマーシャルが、何か新しくて自由な感じがしまして、作家になるよりもCMディレクターになる方がお金が儲かるのではないかというような感じでした。若い時には、流行っているものを求めたがりますから、当時の私の感覚では、テレビコマーシャルが進むべき道ではないかと思いました。

 【桜井氏】 本当は社長は小説家になりたかったのですよね。

 【吉田社長】 作家になりたかったのですけれども、作家では食えないのではないかと思いましたので、CMをやった方がよいのではないかと判断しました。

■撮影現場というのは工事現場と同じ、極めて地味で、しんどい商売

 【桜井氏】 業務としては、表面上は華やかように見えます。実際、完成作品は非常にきれいです。しかし、そこに至るまでのプロセスはいかがでしょうか。

 【吉田社長】 撮影現場というのは工事現場と同じですから。本当にかっこいいものでも、華麗なものでもございません。朝早く起きて、夜遅くまで撮影を行っています。その間、地べたに座って弁当を食べたりします。極めて地味で、しんどい商売です。

 【桜井氏】 代表的な作品にJRの"そうだ京都行こう"がありますが、この様に人々の心に残る作品を作れる能力、背景はどこにあるのでしょうか。

 【吉田社長】 私が作った作品ではないです。95年からですから、17年間作る現場を離れています。現在は、100人から200人いるディレクターやプロデューサーが作っています。私は、彼らの仕事がしやすいように見守っているだけです。

■ティー・ワイ・オーというのはTOKYOのコードネーム

 【桜井氏】 社名であるティー・ワイ・オーと名付けた理由は何でしょうか。

 【吉田社長】 30年前、初め5人で会社を作ったときに、TOKYOという名前をつけたかったのです。ティー・ワイ・オーというのはTOKYOのコードネームなので、港区で申請して許可を取りました。

 【桜井氏】 主な広告主には、ビール業界数社、自動車大手数社とか、同業で重なっている顧客がありますが、これはマルチブランド戦略の結果ということですか。

 【吉田社長】 それもありますが、当社のイメージなのでしょうか、午前中に流れている石鹸とか洗剤、トイレの消臭剤の様な日用品のTV-CMがあまりありません。そのようなTV-CMをやりたくないわけではないのですが、話が来ないのが実情です。どちらかというと、ビール、自動車、ファッション、IT関係、オーディオ等が得意な会社だと広告主に思われているのではないかと思っています。

 【桜井氏】 TV-CMが主力ですが、Webに対する思いをお聞かせ下さい。

 【吉田社長】 Webは今は当たり前の広告の手段としてTV-CMと連動したりしています。私はアナログ人間ですが、あくまで、経営者として、Webも普通にやろうという感じでやっています。

■ゲーム業界の広告意欲はすごいものがある

 【桜井氏】 代理店以外の収益構造のお話の中で、現在ゲーム業界のお仕事が増えてきているということですが。

 【吉田社長】 増えています。コンプガチャ以降もあまり影響なく、それ以降も出てきています。ゲーム業界の広告意欲はすごいものがあります。

 【桜井氏】 では、ティー・ワイ・オーさんとゲーム業界の株を買っておけばよいということになりますか(笑い)。

 【吉田社長】 昨年の3月11日に好決算を発表したので、ザラバ高値108円まで跳ねましたが、当日午後に大震災が発生したのでその後急落しました。その様なことがありましたので、なかなか100円までは戻りません。

 【桜井氏】 先週今週とピクついてきて、97円、98円ときていて、今日の終値が100円です。

 【吉田社長】 まだまだこれから見直していただける可能性があると思っています。

 【桜井氏】 決算は7月です。今期復配で、配当は2円つきます。

 【吉田社長】 今期は2円ですが、これからも出来るだけ上げていきたいと思っています。

  同社は、エンターテイメント事業に進出したことで、業績の悪化を招き、09年、10年と2期連続の赤字となった。しかし、その後の本業回帰の再建策が奏功し、11年7月期連結業績は、売上高22,642百万円(10年7月期比14.5%減)、営業利益1,213百万円(同30.9%増)、経常利益906百万円(同55.2%増)、純利益688百万円(10年7月期△322百万円)と減収ながら大幅増益で黒字転換し、最終利益は創業以来最高を達成している。

  今期は、売上高240億円(前期比6.0%増)、営業利益14億50百万円(同19.5%増)、経常利益10億50百万円(同15.8%増)、純利益8億50百万円(同23.5%増)を見込んでいる。

  6月13日に第3四半期業績を発表しているが、通期に対する進捗率は、売上高73.5%、営業利益94.5%、経常利益99.7%、純利益95.6%となっているので、更なる利益面での上方修正も期待できる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【銘柄診断】日本エマージェンシーアシスタンスは連日の最高値、夏休み接近のシーズン入りで直近IPO株人気(2012/07/10)
【注目の決算発表】一六堂は2Q業績の上方修正に増配がオンして急反発(2012/07/10)
【注目の決算発表】一六堂は2Q業績の上方修正に増配がオンして急反発(2012/07/10)
シチズンホールディングスはデバイス好調と伝えられ反発(2012/07/10)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事