モブキャストは連日の最安値も初値倍率は今年トップ、6月IPOは4戦全勝=浅妻昭治

2012年7月2日 10:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

モブキャスト<3664>(東マ)は2日、163円安の1786円と3営業日続落し、連日の上場来安値更新となっている。

モブキャスト<3664>(東マ)は2日、163円安の1786円と3営業日続落し、連日の上場来安値更新となっている。[写真拡大]

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

  モブキャスト <3664> (東マ)は2日、163円安の1786円と3営業日続落し、連日の上場来安値更新となっている。同社株は、今年6月26日に公開価格800円で新規株式公開(IPO)され、公開初日は買い気配を切り上げたまま値がつかず、上場2日目に公開価格比2.8倍の2301円で初値をつけ、初値倍率は今年トップとなり、2570円高値まで買い進まれたが、全般市場が、欧州金融危機の一巡で主力株を中心に持ち直しの動きを強めていることから、乗り換えの売り物が続いている。

  同社株を含めて6月のIPOは、4社あったが、このすべてが公開価格を上回って初値もつけ、平均初値倍率は61.2%となった。初値倍率は、今年3月(2月22日上場のマックスバリュ九州< <3171> ・JQS>を含め7社)の31.6%、4月(5月29日上場の北の達人コーポレーション< <2930> ・札ア>を含め5社)の46.0%を上回り今年最高となった。

  モブキャストの初値倍率は、今年4月4日IPOのエイチーム <3662> (東マ)の2.7倍を上回って今年第1位となり、昨年9月22日IPOのブレインパッド <3655> (東マ)の初値倍率にわずかコンマ以下の僅差で及ばなかった。

  月間平均初値倍率も同9月の2.1倍以来の高さとなったが、同9月は、全般相場が調整色を強めるなか、IPOシフトが進んだもので、その後の全般相場の復調とともに、IPOの月間平均倍率も低下に転じており、現在のところ3社が予定されている7月のIPO市場がどう展開するか、注目されることになる。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

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