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【特集:観光旅行・レジャー関連(4)】スカイツリー効果で外国人観光客も回復
■国内旅行が回復傾向を強める
国内旅行に関しては、東京都内を中心として新観光スポットのオープンが相次ぎ、人気が高まっていることが寄与しそうだ。また、関西方面での今夏の電力不足問題への対応策として、北海道、東北、沖縄などへの長期滞在型の旅行が増加する可能性もあるだろう。東北地方への被災地応援ツアーなども期待されるだろう。
外国人訪日客の回復が本格化すれば、東京ディズニーランドなどの大型テーマパーク・レジャー施設、さらに都心部のホテル、百貨店、家電量販店なども恩恵を受けるだろう。
観光庁の「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」では、国内旅行も回復傾向を強めている。12年4月の主要旅行業者別の国内旅行取扱額を見ると、JTBグループ(14社合計)は前年同月比37.5%増加の635億円、近畿日本ツーリスト(東証1部9726)は同25.3%増加の153億円、日本旅行は同33.2%増加の177億円、阪急交通社は同103.4%増加の126億円、楽天トラベルは同32.5%増加の226億円となり、総じて好調な模様である。
■東京スカイツリーなど東京都内の新観光スポットが寄与
国内旅行が回復傾向を強めている背景には、東京都内の新観光スポットの寄与もあるだろう。東京都内では、大型商業施設の「ダイバーシティ東京プラザ」「渋谷ヒカリエ」「東急プラザ表参道原宿」「東京スカイツリー・東京ソラマチ」などが、ゴールデンウイーク(GW)前後に相次いでオープンし、新観光スポットとして人気が高まっている。
特に人気の高い「東京スカイツリー・東京ソラマチ」への来場者数は、5月22日の開業から1カ月で年間目標の2割超に当たる550万人を超えた。また「渋谷ヒカリエ」には、開業から1カ月半となる6月中旬までに450万人が来場した。観光バスの「はとバス」では満席の状況が続いている模様だ。さらに、JR東京駅・丸の内側「赤レンガ駅舎」復元も10月オープン予定であり、東京都内の新観光スポットの人気度は一段と高まりそうだ。
■外国人訪日客の回復はやや遅れている模様
日本を観光で訪れる外国人訪日客の回復はやや遅れている模様だ。日本政府観光局(JNTO)が6月22日に発表した「訪日外客数12年5月推計値」によると、12年5月の訪日外客数は66.9万人となった。11年5月に比べて87.0%増加したが、東日本大震災前の10年5月との比較では7.3%減少となった。4月が78.08万人で11年比163.9%増加、10年比0.9%減少だったのに対して、観光ビザ発給要件緩和など効果はあるが、放射能汚染への不安感や為替の円高などで、回復ペースが鈍化しているとしている。なお1~5月累計で見ると、12年は336.13万人となり、11年比40.1%増加、10年比4.6%減少となった。
12年5月を地域別に見ると、韓国からの訪日外客数は15.74万人で、11年比87.3%増加したが、10年比21.9%減少となった。放射能汚染への不安や為替の円高影響などで回復が遅れているとしている。一方、中国からは11.34万人で、11年比93.5%増加、10年比0.7%増加して、5月としては過去最高となった。個人観光ビザの発給要件緩和などにより個人旅行者が増加傾向の模様である。また、台湾からは12.11万人で、11年比78.2%増加、10年比6.1%増加した。日台間の航空座席供給量の拡大も寄与したとしている。
外国人訪日客の回復に向けての取り組みも活発化している。日本の外務省は富裕層の中国人観光客向けに、3年以内ならば何回でも訪日できる「数次査証(ビザ)」の発給要件を緩和する模様だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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