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『株主総会までは強い』か? そろそろ夏枯れ相場に備えるとき=犬丸正寛の相場展望
来週(25~29日)は6月最終相場であり、株主総会ピーク週でもある。『株主総会までは高い』という展開だろう。[写真拡大]
来週(25~29日)は6月最終相場であり、株主総会ピーク週でもある。『株主総会までは高い』という展開だろう。
6月相場は一見、強そうではあったものの盛り上がりに欠けた。6月に入って東証1部の出来高が20億株を超えたのは、まだ立会いを残しているものの、これまでのところ6日と8日の2営業日だけだ。しかも、これから先、7~8月は年間でも出来高の少ない時期が控えている。いわゆる「夏枯れ相場」を迎える。
この間、3月期決算会社の第1四半期(4~6月)決算の発表が控えているものの、霧の晴れない欧州信用不安、円高傾向、電力不安などを考えると、第1四半期発表において見通しを増額することは期待し難いだろう。引き続き欧州の信用不安の行方を注意深く見守る展開だろう。とくに、アメリカも欧州信用不安の様子見のようである。低金利政策は継続されるものの、QE3(第3次金融緩和政策)は今回はほぼ見送りされた。
このため、21日のNYダウは250ドル安となった。そのNYダウについては、上値が75日線(1万2856ドル)、下値が25日線(1万2493ドル)。この狭間のモミ合いに入ってきたものとみられる。もちろん、今後、欧州信用不安が拡大し米国経済へ影響が及ぶようならQE3の登場ということだろう。
一方、22日(金)の日経平均は、21日(木)のNYダウが250ドルも下げたのに比べると下げは小さい。一つには、6月以降の反発局面で日経平均がNYダウに比べで出遅れていたこともある。また、日本独特の「株主総会前は強い」という市場での雰囲気がある。
最近のマーケットでは、外国人投資家の持株の多そうな銘柄の上値が重い。昨今、外国人投資家の日本株売却が報道されている通りである。このため、主力株を避け、新興系銘柄に物色のホコ先が向かっている。実際、連日ストップ高となる新興系銘柄が目を引く。
さらに、これから「夏枯れ相場」に向かうと、こうした傾向は、いっそう強まるものとみられる。新日本理化 <4406> 、日本橋梁 <5912> といった人気銘柄が徐々に息を吹き返す可能性もありそうだ。
来週は株主総会ピークの週で、日経平均は9000円へ挑戦する可能性もありそうだ。しかし、仮に9000円に乗せれば目先の達成感が強まるものとみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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