世界の主要経済指標(分析と市場の反応)6月19日分

2012年6月20日 14:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【6月19日の主要経済指標と市場の反応】

【日本とアジアの株式市場は概ね軟調】

  19日の日本やアジアの主要株式市場は概ね軟調な展開だった。前日18日の欧州および米国の株式市場がやや軟調だった流れを引き継ぐ形となった。

  19日の欧州株式市場と米国株式市場は上昇した。主要国の追加緩和に対する期待感などで買いが優勢だった。ギリシャ問題やスペイン問題に対する過度な警戒感は和らいだ。

  なおIMF(国際通貨基金)は18日、主要国による資金基盤増強額が合計で4560億ドルに達したと発表した。4月のG20財務相・中央銀行総裁会議時点で見積もっていた4300億ドルを上回った。中国が430億ドルを拠出する方針を表明するなど、新たに12カ国が資金拠出を表明した。

■欧州と米国の株式市場は追加緩和期待で上昇

≪19日 日本≫

 株式市場は様子見ムードが強く動意薄の展開だったが、薄商いの中で午後の中盤以降に株価指数先物取引での仕掛け的な動きで下落幅を広げた。

  なお日銀が発表した12年1~3月期の資金循環統計(速報値)によると、海外投資家の国債保有残高が11年度末時点で76兆円に達した。1年間で約14兆円、率にして約23%増加した。残高全体に占める比率は8.3%となり、10年度末に比べて1.3ポイント上昇し、年度末の比率としては過去最高となった。家計が保有する金融資産残高は11年度末時点で1513兆円となり10年度末に比べて0.7%増加した。このうち現金・預金残高は835兆円で同2.3%増加した。

≪19日 アジア・オセアニア≫

  主要経済指標の発表はなく、前日の米国株式市場の流れを引き継ぎ、スペイン問題への警戒感などで、中国など主要株式市場は概ね軟調な展開だった。

≪19日 ユーロ圏≫

  英5月CPI(消費者物価指数)は前月比0.1%低下、前年同月比2.8%上昇となった。4月は前月比0.6%上昇、前年同月比3.0%上昇だった。4月に比べて伸びが鈍化し市場予想も下回った。食品と燃料価格の伸びが鈍化した。伸び率が鈍化したため、イングランド銀行(中央銀行)の追加緩和の余地が拡大したとの見方が有力になり、ロンドン株式市場は大幅上昇した。

  独6月ZEW景況感期待指数はマイナス16.9となった。5月の10.8に比べて大幅に低下し、市場予想も大幅に下回った。ユーロ圏6月ZEW景況感期待指数はマイナス20.1となり、5月のマイナス2.4に比べて大幅に下回った。

  スペイン短期債入札では落札利回りが上昇したが、需要は概ね順調で予定額を調達した。このためスペイン10年債利回りは一時7%台に上昇したが、その後は低下して落ち着いた動きとなった。欧州株式市場は概ね上昇し、外国為替市場ではユーロ買い戻しがやや優勢になった。

  なお「EFSF(欧州金融安定基金)とESM(欧州安定メカニズム)による国債購入をG20で協議し、ドイツが支持する方向」との一部報道に対しては、その後ドイツ政府高官が否定した。

≪19日 米国≫

  米5月住宅着工件数は年率換算で70.8万件となり前月比4.8%減少した。4月改定値の年率換算74.4万件(71.7万件から上方修正)、前月比5.4%増加(2.6%増加から上方修正)に比べて悪化し、市場予想も下回った。しかし、米5月建設許可件数は年率換算で78.0万件となり、前月比7.9%増加した。4月改定値の年率換算72.3万件(71.5万件から上方修正)、前月比6.0%減少(7.0%減少から上方修正)に比べて大幅に増加し、市場予想も上回った。

  米国株式市場は上昇した。19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)での追加緩和への期待感で買いが優勢だった。米5月住宅着工件数は減少して市場予想も下回ったが、建設許可件数が大幅に増加して市場予想を上回ったことも好感した。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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