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MSDが滋賀工場をキョーリンに譲渡し生産を委託
キョーリン製薬ホールディングスが、MSDとの間でMSDが所有する滋賀工場の資産の譲渡・譲受及び製造の委受託等に関して契約を締結したと発表。MSD滋賀工場の所有権は2012年10月1日付けで、2012年6月15日設立予定のキョーリン製薬グループ工場に移転し、現在製造中のMSD製品を受託生産するとのこと。また、MSD滋賀工場の従業員の大半はキョーリン工場に移籍する予定だという。
2010年度よりスタートした長期ビジョン「HOPE100(Aim for Health Of People and our Enterprises)(2010年度から2023年度)」及び「HOPE100-ステージ1-(2010年度~2015年度)」において、「高品質の製品を安定的に低コストで供給する生産体制の確立」を重要課題の1つとして掲げるキョーリン製薬グループと、グローバルな生産体制の中で最適なサプライ・チェーンの再構築を進めるMSDとの思惑が一致したことで実現したもの。
今回譲渡される滋賀工場は、旧シェリング・プラウが1977年に開設。2010年10月に同社と旧万有製薬が統合した後、妻沼(めぬま)工場(埼玉県熊谷市)とならぶ日本におけるMSDの2大生産拠点のひとつとして、「ゼチーア(R)」(高脂血症治療剤)、「ペグイントロン(R)」(C型肝炎治療剤)、「ナゾネックス(R)」(アレルギー性鼻炎治療剤)など約22品目のMSD製品を製造している。
2011年度は売上高1032億3200万円と前年同期比8億3600万(前年同期比0.8%減)となったキョーリン製薬ホールディングス。営業利益も減少し、当期純利益は92億3100万円と前年同期比15.5%もの減少となっている。「HOPE100-ステージ1-」も2012年度で3年目となる。今回の譲渡をきっかけに業績をプラスへと転じることが出来るであろうか。注目が集まるところであろう。
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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