NEC、宮崎県と熊本県に全国初となる県域を越えてのクラウドサービスを提供

2012年5月28日 11:31

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 NECと株式会社システム開発は25日、宮崎県3町(都農町、川南町、高原町)と熊本県錦町に対し、基幹業務システムをクラウドで提供するサービスを3月から開始したと発表した。複数の地方公共団体が県域を越えて基幹業務システムをクラウドサービスで共同利用するケースは全国で初めてとなる。

 NECは地方公共団体の基幹系・内部系業務システム(住民情報・財務会計・人事給与など)をデータセンターからクラウドサービスとして提供する「GPRIME for SaaS 」を、2010年1月から販売している。今回4町は、「GPRIME for SaaS」が提供する、住民情報・税務・国保/年金などの住民情報システムや財務・会計など26の業務システムをサービスとして利用する。

 4町はこれまで、それぞれ独自に基幹システムを構築・運用しており、システムにかかるトータルコスト(TCO)の削減、職員負担の軽減、法改正などの環境変化への迅速な対応、また災害時のサービスの継続などが課題となっていた。

 4町は同サービスの導入にあたり、従来の業務プロセスの見直しと標準化を図り、当該システムにかかるTCOの22.5%を削減した。また、高セキュア・高信頼なデータセンターを利用することで情報漏洩のリスクを抑え、機器やネットワークは二重化することで、災害時の事業継続性を確保する。さらに、これまで自前のシステム運用にかかっていた職員のリソースを住民サービスの強化に活用することで、一層の住民満足度向上を目指していく。

 なお、県域を越えるネットワーク環境には、今年度から稼動開始している第三次総合行政ネットワーク(LGWAN)を利用し、高いセキュリティを確保しながら高速通信によるクラウドサービス利用を行っている。

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