パスモがネットでの履歴照会サービスを終了、情報漏えい防止のため

2012年5月18日 17:39

印刷

 PASMO協議会は18日、ネットでPASMOの過去の使用履歴等の残額履歴を確認できるサービス「マイページ・PASMO履歴照会サービス」を終了すると発表した。同協議会では、これまでPASMOホームページにおいて、PASMOを所有する顧客へのサービスとして「マイページ・PASMO履歴照会サービス」を提供してきたが、2012年3月1日からシステムリスク調査のため、サービスを一時停止していた。

 「マイページ・PASMO履歴照会サービス」は、PASMOホームページにて「記名PASMO」、「PASMO定期券」の約3カ月前までの残額履歴等が全件閲覧できるサービス。PASMO協議会では「PASMOカード番号」およびPASMO購入時に登録している「氏名」、「生年月日」、「電話番号」を照会画面に入力することにより、PASMO記名人であることの本人確認を行っていたが、何らかの事情により第三者が「PASMOカード番号」と登録情報を知り得た場合、これまでの残額履歴等が第三者に漏洩する可能性があることを考慮し、システムリスクについて改めて調査するため、サービスを一時停止していた。

 しかし今回、システムリスク調査の結果を受け、「昨今、第三者が登録情報を入手しやすい社会環境になってきており、現状の本人確認方法では、PASMO記名人および同居の家族等以外の全くの第三者により、残額履歴等が閲覧される可能性を完全に排除することが困難となっている。このことから、現行の『マイページ』のシステム仕様ではセキュリティを担保できていないと結論付けた」(PASMO協議会)とし、「マイページ・PASMO履歴照会サービス」を終了することとした。

 なお、PASMO協議会では、新たな本人確認方法を導入したシステムの開発も検討したが、WEBのみで会員登録が完了し、即座に残額履歴等を閲覧できるという顧客の利便性を維持しつつ、セキュリティレベルを高めるための本人確認方法を導入することは現時点では難しいと判断した。今後は、駅やバス営業所等での履歴照会方法を広く案内していくという。

関連記事