HIS発表のGW海外旅行動向、総合1位はソウル アジア各都市が上位占める 

2012年4月3日 19:43

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 エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は3日、今年のゴールデンウィーク(GW)(2012年4月27日~2012年5月6日出発)の予約状況から海外旅行動向について調査し、その結果を発表した。なお、2011年は東日本大震災直後の影響があったため、基本的には2010年GW実績との比較を行った。

 同社によると、アジア方面の旅行が引き続き好調に推移。人気渡航先ランキング・シティ編の上位を全てアジアシティが占め、韓国や台北が前々年比2桁以上と大きく伸び、また、H.I.S.オリジナルチャーター便である成田-バンコク線の好調を背景にタイ・バンコクの人気も高まっているという。特に、「マリーナベイ・サンズホテル」などが話題のシンガポールは、総合編で前々年13位から7位までランキングを上げ、引き続き注目の高さが伺えるという。

 人気渡航先総合ランキングは、1位:ソウル、2位:ホノルル、3位:台北、4位:グアム、5位:バンコク、6位:香港、7位:シンガポール、8位:上海、9位:パリ、10位:バリ島。

 ビーチリゾートではハワイが約1.5倍と大きく前々年を上回っている。ハワイに関しては、関西国際空港及び福岡空港発のハワイアン航空の新規就航などを背景に、西日本の顧客の需要が強く見受けられるという。一方、東日本では、H.I.S.独自のチャーター便として成田空港発ミクロネシア行きの座席数を約2倍に増やした商品展開も反響があり、好調に推移しているという。

 また、今年のGWは最大9連休(有給休暇2回)という日並びのよさと、ユーロ安を背景にヨーロッパ方面が約130%と好調に推移し、GWが始まる4月27日と28日が出発日のピークとなっている。一方、アジアシティ方面への出発は後半の5月3日に集中しているが、1日早く5月2日に出発することで少しでもお得に出掛ける傾向も見られるという。

 年代別の傾向では、全体の予約者数に占める各年代の割合において、他の年代に比べて60代の顧客の割合が伸びており、退職した団塊世代前後の顧客の旅行需要が高まってきているとも考えられるという。また、昨今話題のLCC利用のパッケージツアーに予約する顧客も、全体に占める割合としてはまだ少ないものの、昨年から比べても確実に増加傾向にあるという。

 GW座席供給数は、成田空港、羽田空港ともに、2010年度以降の羽田空港の国際線拡張やLCCの新規就航などや、震災からの需要回復を背景に、約10%増加(前々年比)している。また、訪日観光客の回復の鈍化により、例年に比べ日本発着の海外旅行に対して航空座席を確保しやすい環境にあるという。H.I.S.では2月から継続しているバンコク線のチャーター便を除いても、人気の出発日や渡航先においてチャーター便の取扱いを前々年比で座席数を約2倍に増加したこともあり、間際になってからのGWの駆け込み需要への対応も可能であり、今後さらなる伸びが期待できるという。
 

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