エステー、性能アップした家庭用放射線測定器を来年2月に出荷 価格は7900円

2011年12月7日 18:40

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家庭用放射線測定器「エアカウンターS」(画像:エステー)

家庭用放射線測定器「エアカウンターS」(画像:エステー)[写真拡大]

 エステーは7日、2011年10月に発売した一般家庭でも安心して使える性能と価格を実現した家庭用放射線測定器「エアカウンター」の“後継機種”として、性能をよりアップさせ、価格もさらに下げた量産タイプの「エアカウンターS」を、2012年2月3日から出荷開始し、順次全国のドラッグストア、ホームセンターなどの販売店およびインターネット通販などで販売すると発表した。希望小売価格は7,900円(税込)で、初回出荷数は10万個の見込み。

 また、「エアカウンターS」には、首都大学東京の放射線安全管理学の専門家である福士政広教授が監修した放射線等についての基礎知識を掲載した小冊子「正しく覚えよう!放射線の基礎知識」を付属している。

 10月20日から福島県を中心に発売した「エアカウンター」は、多くの消費者に受け入れられているところから、現在の生産体制が需要に追い付かず、量産タイプの開発が急がれていた。また、一方で福島県のみならず、関東地方においても放射線のホットスポットが見つかるなど、その需要エリアはさらに広がっている。

 こうしたことからエステーでは、現行の「エアカウンター」の開発において半導体センサーの新技術の提供を株式会社タカラトミーより受け、タカラトミーのグループで玩具の企画・製造・販売を手掛ける株式会社タカラトミーアーツ(東京都葛飾区)と共同で、より高性能、より低価格、よりスリムで軽量な「エアカウンターS」を開発した。

 家庭用放射線測定器の第2弾となる「エアカウンターS」は、測定感度の性能をアップさせ、現行品の最長約5分の測定時間を最長2分に短縮した。さらに、計測中に放射線を感知する度にブザーが鳴る機能や、計測完了後には、10秒経過する毎にその直前の約1分間の平均値を表示する機能を新たに搭載した。また、本体も一新。直径約22mm×長さ約170mmのスリムタイプで、重さは110gから60gに軽量化し、よりコンパクトな形状となった。なお、電源には単3アルカリ電池1本を使用。1日1時間の使用で約2ヵ月使え、連続使用の場合は、約60時間。

 「エアカウンターS」は、自宅や家庭菜園場、公園の砂場など放射線が気になる場所で、地上から1mの高さにおいて放射線のひとつである空気中のガンマ(γ)線を0.05μSv/h~9.99μSv/h(μSv/h=毎時マイクロシーベルト)の範囲において片手で簡単に測定できる。

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