三井不動産レジデンシャル、マンション高圧一括受電システムを開発 電気料金を約5%削減

2011年10月14日 15:16

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「elecosun」概念図 (画像提供:三井不動産レジデンシャル)

「elecosun」概念図 (画像提供:三井不動産レジデンシャル)[写真拡大]

 三井不動産レジデンシャルは13日、マンション各住戸の電気料金を削減し、太陽光発電設備および蓄電池搭載により、マンション全体の防災・環境対応を強化する高圧一括受電システム「elecosun(エレコさん)」を開発したと発表した。

 「パークホームズ田無サウスレジデンス(東京都西東京市)」をはじめとして、「パークホームズ」シリーズや「パークシティ」シリーズなど、首都圏のファミリータイプ新築分譲マンションに今後積極的に導入していく。

 「elecosun」は、マンション管理組合と電力会社が高圧電力の需給契約を締結することで、安価な高圧電力をマンション全体で一括受電するシステム。各住戸の居住者が電力会社と個別に低圧電力の需給契約を締結する一般的な方式と比較して、各住戸の電気料金を約5%削減する効果が期待できる。

 高圧電力から家庭で使用する低圧電力への変圧に必要な設備の設置や、各住戸の使用電力量の検針などは、マンション管理会社である三井不動産住宅サービスが行う。同社が、受変電設備等の設置・保守・保安・更新、検針設備の設置および各住戸への電気料金請求などの業務を、マンション管理組合から受託して行うことにより、安心・安全な高圧電力利用を可能にした。

 「elecosun」導入のマンションには、太陽光発電設備および蓄電池が併せて設置される。太陽光発電設備は、マンション共用部の電気料金削減やCO2排出量削減に効果を発揮するほか、蓄電池と組み合わせて使用することで、災害時に継続的に使用できる非常用電源として利用できる。テレビやラジオ、携帯電話などの情報通信機器のほか、照明器具用の電源として役立つ。

 太陽光発電設備および蓄電池は、マンションごとに設置の有無や、各システムの容量が異なる。標準的なシステムの容量は、太陽光発電設備が約3kW(年間発電量約3,000kWh・CO2削減量年間約1,600kg・電気料金削減年間約70,000円分相当)、蓄電池が約4kWh(ワンセグテレビ稼働と携帯電話10台の充電を約24時間以上継続、充電残量が低下した場合は太陽光発電設備を自立運転モードに切り替えて充電可能)を予定している。

 太陽光発電設備および蓄電池の設置、メンテナンス、機器の更新は、三井不動産住宅サービスにて行うため、マンション修繕計画に見込む必要がなく、管理費や修繕積立金の増額は不要となる。


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