新日鉄と神戸製鋼、製鉄ダストリサイクル合弁プラントが営業運転を開始

2011年10月4日 09:53

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営業運転を開始した製鉄ダストリサイクルプラント (写真提供:新日本製鉄)

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 新日本製鉄と神戸製鋼所は、両社の連携深化・拡大施策の一環として、2008年10月に「製鉄ダスト系副産物(以下、製鉄ダスト)のリサイクル及び還元鉄の生産・利用に関する共同事業の推進」を決定し、2010年5月から製鉄ダストリサイクルプラントの建設を推進してきたが、10月1日に同プラントの営業運転を開始したと、両社は3日に発表した。

 新日鉄と神戸製鋼は、両社等のダスト及び粉鉱石類を原料とし、還元鉄を製造することで、原料中の鉄分の資源化・有効活用と亜鉛の回収を図ることを目的に、2008年10月に新日鉄広畑製鉄所構内(兵庫県姫路市)に共同出資会社「日鉄神鋼メタルリファイン株式会社」を設立した。総投資額は約100億円。

 日鉄神鋼メタルリファインは、受入れた製鉄ダストをリサイクルし、還元鉄の製造を行い、新日鉄、神戸製鋼それぞれに供給するとともに、一部を新日鉄のグループ会社である、山陽特殊製鋼にも供給し、各社で有効活用を図っていく。

 製鉄ダストのリサイクル事業は、鉄鋼製造の過程で副産物として発生する製鉄ダストを再資源化することにより、競争力ある鉄源を安定的に生産する事業。新興国を中心とした鉄鋼需要の増大により、資源価格が高騰する中、世界的にみても、リサイクル事業はこうした資源問題に対して極めて有効な施策となる。

 両社は、製鉄ダストリサイクル事業を共同事業とすることで、神戸製鋼で確立された設備技術と、新日鉄で確立された製鉄ダストのリサイクル・有効活用についての操業技術とを融合し、企業の枠を超えた、より広域での製鉄ダストのリサイクルとゼロエミッションを推進していく。

 また、新日鉄は、共同事業の推進とともに、広畑製鉄所の既設3基の製鉄ダストリサイクル・還元鉄生産設備において、新日鉄のアライアンス先を含めた関西圏全体での効率的な製鉄ダストリサイクルを推進していく。

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