日本製紙、約半年ぶりに石巻工場で操業を再開

2011年9月16日 17:48

印刷

 日本製紙は16日、東日本大震災により被災した石巻工場(宮城県石巻市)の復旧作業を進め、同日、8号抄紙機の操業を再開したと発表した。今回の8号抄紙機の操業再開は、津波の直撃を受けて操業全停止となって以来、約半年間の復旧作業により、同工場で操業を再開する最初の抄紙機となる。

 石巻工場は、津波により甚大な浸水被害を受けたが、抄紙機本体はほぼ無傷だったことから、操業再開へ向けて、3月下旬より、工場構内に堆積した土砂や瓦礫等の撤去を開始した。全社から重機・人員を送り込んで復旧作業を推進し、5月には仮事務所を立ち上げ、8月には自家発電設備の再稼動により工場の動力源を復旧した。

 さらに、抄紙機の再稼働に向けて作業を続け、9月16日、印刷用紙を生産する8号抄紙機の本格運転を開始するに至った。同社によると、現在、順調に生産を継続しているという。

 今後、石巻工場は、8月3日に発表した「洋紙事業の復興計画」に基づいて復興作業を進め、順次抄紙機の運転を再開させていく予定。

関連記事