国交省、東北地方の高速道路を無料開放 休日上限1000円は廃止

2011年6月9日 00:26

印刷

 国土交通省は8日、東日本大震災による被災者支援と復旧・復興支援のため、東北地方(水戸エリアの常磐道を含む)の高速道路を、6月20日午前0時から無料開放すると発表した。

 無料開放の対象となるのは全車種で、「被災者」、「原発事故による避難者」、「トラックやバス(中型車以上)」となっている。東北地方(水戸エリアの常磐道を含む)を『発着とする利用』が無料となり、首都高速や阪神高速など、東北地方のNEXCOと一体で料金を徴収されない高速道路は対象外となる。なお、現在実施中の「災害派遣等従事車両(ボランティア車両を含む)」についても、引き続き無料開放を継続する。

 被災者と原発事故による避難者については、被災者ら自身が運転または同乗している場合に無料となる。ただし、出口料金所で、被災を証明する書面(被災証明書、罹災証明書など)と、本人確認ができる書面(免許証など)を提示しなければならない。原発事故による避難者については、警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域に住所を有することを照明する書面(免許証など)の提示でも可能。また、ETCは利用できず、入口料金所・出口料金所では「一般レーン」を通行する必要がある。無料開放の期間は1年間を予定している。

 中型車以上のトラックやバスについては、復旧・復興に関わる人や物資の輸送を担っているという緊急性を考慮し、8月末まで無料開放する。書面などの提示は必要ないが、被災者らの場合と同様、入口料金所・出口料金所では「一般レーン」を通行しなければならない。

 無料開放となる路線は、東北道や常磐道などに地方道路公社の有料道路を加えた計20路線で、総延長1541キロとなっている。

 一方、東北地方の高速道路の無料開放に合わせて、「休日1000円」の上限料金制は6月20日午前0時をもって廃止となる。午前0時より前に入口料金所を通過し、午前0時以降に出口料金所を通過した場合は、「休日1000円」が適用される。また、現在実施中の無料化社会実験も、6月20日午前0時をもって一時凍結される。

関連記事