米国で初、原子力発電所にデジタル制御システムを導入

2011年6月1日 11:00

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記事提供元:スラド

  eggy 曰く、

 米国サウスカロライナ州、Duke Energy 社が所有するオーコーニー原子力発電所は、まもなく制御システムをアナログからデジタルに移行するとのことだが、全米初の試みに注目が集まっているという (BostonHerald.com の記事本家 /. 記事より) 。

 アナログ制御からデジタル制御に移行する一番のメリットはコストの削減にあるようだ。アナログ制御システムの多くは 4 つのセンサーで監視されているが、そのうち 2 つに問題が生じると問題が処理されるまでのあいだ稼働をストップしなくてはならない。だが、たった 1 日でも稼働を止めてしまうと 200 万ドルの損失が出てしまうため、2010 年度だけで 13 億ドルの収益を挙げた Duke Energy 社にとっても大きな痛手となるのだそうだ。デジタル制御の場合、問題を瞬時に見極めることができるため素早い復旧が可能となる。

 従来のシステムと比べると外部のクラッカーによる攻撃にさらされる可能性あることから、これまでデジタル制御に対する信頼性は低く、アナログ制御からデジタル制御への移行が遅れていた。だが Electric Power Research Institute の Joe Nasar 氏によれば、今回オーコーニー原子力発電所にインストールされているシステムは「極めて安全」とのことで、信頼性も高いようだ。Duke Energy が成功すれば、米国内の他の原子力発電所も追随することになるだろう。

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