東日本大震災直前に震源上の大気と電離層に異常が ?

2011年5月20日 10:30

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記事提供元:スラド

 空の大怪獣 およびある Anonymous Coward 曰く、

  NASA ゴダード宇宙飛行センター (GSFC) の研究チームが東日本大震災の数日前から震央 (震源地上) の海上での電磁気活動の観測結果を発表した (technology review の記事本家 /. 記事arXiv:1105.2841v1) 。

 観測によると、電離層における電子の量が劇的に増加、また震央における大気昇温を示す赤外放射の急増も見られたそうだ。「地圏—大気圏—電離圏—磁気圏結合」という現象として研究されているとのこと。地震直前に大規模なストレスによって大量のラドンガスが放出され、この放出による放射線は大気をイオン化するとのことで、これがさらに他の現象を連鎖して引き起こすとのこと。例えば水はイオンに引き寄せられるため、大気のイオン化は大規模な水の凝縮を引き起こし、この反応によって放出される熱が赤外線放射として観測されるという。このため、ラドンの放出は赤外線波を衛星から分析することで検知できるそうだ。

 研究チームによると、大震災直前に震源地を中心として電離圏での電子容量が増加しているのが確認されたとのこと。また震源地域からは赤外線が放射され、その放射は地震数時間前に最大値を記録しているという。赤外線の放射はこの時に大気が熱せられていたことも意味しているとのことだ。なお、動物の地震予知能力にはこのラドン放出が関わっているという考え方もあるそうだ。

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