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NASA、退役スペースシャトルの保管先を発表
Image credit: Smithsonian Institution[写真拡大]
米航空宇宙局(NASA)は4月12日、年内に退役するスペースシャトルの保管先を発表した。
NASAによると、ディスカバリー号はワシントンD.C.にあるアメリカ国立航空宇宙博物館の別館「ウドヴァーヘイジー・センター」、エンデバー号はロサンゼルスにある「カリフォルニア科学センター」、アトランティス号はフロリダの「ケネディ宇宙センター」にそれぞれ引き取られるという。
現在「ウドヴァーヘイジー・センター」で展示されているエンタープライズ号については、ニューヨークの「イントレピッド海上航空宇宙博物館」に移動させる。
また、スペースシャトル全機体訓練装置(FFT)は「シアトル航空博物館」、軌道制御エンジン(OMS)はハンツビルの「U.S. 宇宙・ロケットセンター」やワシントンD.C.の「アメリカ国立航空宇宙博物館」など、スペースシャトル・シミュレータはシカゴの「アドラープラネタリウム」やマクミンヴィルの「エバーグリーン航空博物館」などでそれぞれ保管するという。
NASAは2008年12月から退役後のスペースシャトルの保管及び展示できる施設を公募し、約20もの施設が興味を示したが、輸送費用なども含めて4200万ドルの価格設定が高く、決定までには至らなかった。その後、価格を下げ、再度保管先を探していた。
スペースシャトルは試験機を含め、これまで合計6機が製造されている。1号機は宇宙飛行能力を持たないエンタープライズ号で、試験の役目を終え、航空ショーなどを経て、1985年から「ウドヴァーヘイジー・センター」で展示されている(写真)。
一方、実用機として5機が製造されたが、チャレンジャー号とコロンビア号は事故で失われ、ディスカバリー号は今年3月に退役した。エンデバー号は今年5月、アトランティス号も今年7月にそれぞれ退役する予定となっており、30年にも及んだスペースシャトル計画もいよいよ幕を閉じる。
■NASA Announces New Homes for Space Shuttle Orbiters After Retirement
http://www.nasa.gov/topics/shuttle_station/features/shuttle_homes.html
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