来春は今年の2~10倍、2011年春の花粉飛散予測が

2010年12月27日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 財団法人日本気象協会は、全国の今夏の気象条件を基に2011年春のスギおよびヒノキ科(北海道はシラカバ)花粉の飛散予測を行った。それによると、やや少ないと予想される北海道や東北地方の一部、および九州南部をのぞいたほとんどの地域で、例年より多いか例年並みとなるという。花粉の飛散数が少なかった2010年春と比較すると2~10倍になると予想され、近畿地方や東海地方では10倍以上にもなる。

 国内の花粉症患者はこれまで"5人に1人"と言われてきたが、世界最大の民間気象情報会社・ウェザーニューズ <4825> が今年3月に発表した、5万3946人に対して行った調査の結果をまとめた「第一回 花粉症調査結果」によると、全体の32.20%(約3人に1人)まで上昇しているという。さらに、花粉症対策を行なっている人に対しその方法を聞いた調査(複数選択可)では、手軽で高い効果が期待できる「マスク」という回答が最も多く(1万2961人)、以下「飲み薬」(1万2694人)、「目薬」(1万196人)、「うがい」(8936人)と続く。

 そういった中、花粉対策商品の最需要期である2月を前に、ロート製薬 <4527> はトータル花粉対策ブランド「アルガード」から、内服薬「ロートアルガード鼻炎ソフトカプセルEX」と、点眼薬「ロートアルガードコンタクトa」をリニューアル発売した。「ロートアルガード鼻炎ソフトカプセルEX」は交換神経に働きかけ、鼻粘膜の充血やはれをおさえ、鼻づまりを改善する「dl‐メチルエフェドリン塩酸塩」を新配合。さらに「塩酸プソイドエフェドリン」を増量し、鼻づまりによる息苦しさ等をおさえ、鼻呼吸を楽にする、辛い鼻炎症状を治療する処方にした。また、日本初のソフトレンズをしたまま点眼でき、目のかゆみに効く目薬として2009年に発売した「ロートアルガードコンタクト」を処方強化してリニューアル。「ロートアルガードコンタクトa」では、かゆみの元を直接ブロックする「クロルフェニラミンマレイン酸塩」と角膜保護成分「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」を配合し、つらい目のかゆみをしっかり抑えながら、角膜もしっとりするよう処方を強化した。今年は他にも、興和、第一三共ヘルスケア(第一三共 <4568> )などからも、花粉対策新製品が投入されている。

 花粉症への対処方法として最も有効なのはもちろん、耳鼻咽喉科を受診すること。しかし、目薬や内服薬、点鼻薬といった市販の医薬品を目的や症状によって選ぶことでも和らげることができる。つらい花粉シーズンを乗り切るため、個人個人で勉強し、自分なりの対策方法を探ることも必要だ。

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