スパムは犯罪、軽視すべからず

2010年11月4日 18:58

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記事提供元:スラド

  cheez 曰く、

 スパムなどのジャンクメールの撲滅を目指すCoalition Against unsolicited Commercial Email(CAUCE)のNeil Schwartzman氏は、サイバー犯罪を「サイバー」と分類せず、他の犯罪と同様に取り組むべきとの論をCircleIDで展開している(本家/.)。

 氏は特にスパムが犯罪として対処されていないことは間違っていると述べており、CAUCEが暴力犯罪ではなくスパムに取り組んでいる理由として次の5つを挙げている。

 

  1. 他の組織犯罪同様、スパムの多くが犯罪組織集団によって送られている
  2. 彼らは捜査や基礎が一筋縄でいかないよう、意図的に国境を越えて活動している
  3. スパムによって得たお金はロンダリングされ、他の社会悪などに注ぎ込まれている
  4. 実際に物販を行っているスパム業者もいるが、往々にして偽造医薬品が販売されており、正しい医療行為の享受を阻んでいる場合もある
  5. スパマーは何万、何十万という数のコンピュータのセキュリティを侵害し、個人情報盗んだり金融サービスにアクセスしたりしている。「フィッシング」は銀行強盗、家宅侵入、強盗と同等の犯罪である。
 また、Schwartzman氏は次のようにも述べている。

 歩道で誰かが強盗や嫌がらせに遭ったり、誘拐や強姦されたりした場合「歩道犯罪』などと分類して、歩道を規制する新たな法律を提唱したりはしないだろう。犯罪は犯罪であり、罪を犯したものは法律に従わなければならない。

 人々は長い間スパムについて「削除すればいいだけ、フィルタにまかせればいいだけ」として真剣に取り組んだりはしてこなかった。人や組織から金銭を盗む行為の最初のステップとなるフィッシングについても「サイバー」犯罪などと呼んでいる。

 しかしこれら単なる「犯罪」に他ならない。このような行為を戦争になぞらえたり、単なる電子メールとしたり、ましてや「サイバー」などと呼ぶ、そんな時代はもう終わりにしなければならない。

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