スペースポート・アメリカの滑走路が完成

　ニューメキシコ州の民間宇宙船基地「スペースポート・アメリカ（Spaceport America）」の滑走路が完成し、10月22日に竣工式が行われ、宇宙船「スペースシップツー（=VSSエンタープライズ）」を載せた「ホワイトナイトツー（=VMS イブ）」も飛来した。

　今回の竣工式には、ニューメキシコ州のビル・リチャードソン（Bill Richardson）州知事、ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長など、380人以上の関係者らが参加した。

　「私たちは今、世界初の商業宇宙港にある宇宙への滑走路の完成を祝っています。ニューメキシコ州は商業宇宙飛行産業を立ち上げただけでなく、南ニューメキシコ州の雇用問題の解決にも繋がるでしょう。今日は歴史的な1日です」

　滑走路の完成セレモニーで、ビル・リチャードソン州知事はこのように述べた。

　スペースポート・アメリカの滑走路は全長約2マイル（3.2キロメートル）で、昨年から建設が進められてきた。コンクリートとアスファルトから形成され、厚さ42インチで、現在飛行しているほとんどの航空機に耐えられるように設計されているという。スペースシップツーを載せたホワイトナイトツーは今回、早速この新しい滑走路で離着陸を行い、安全性などをアピールした。

　スペースポート・アメリカの完成は2011年に予定されており、ヴァージン・ギャラクティック社のスペースシップツーによる民間宇宙旅行（サブオービタル）の他、Xプライズカップ、ロケット・レーシング・リーグの開催、ロッキード・マーチン社、UPエアロスペース社、アルマジロ・エアロスペース社などによる打ち上げも行われる。

　■SPACEPORT AMERICA RUNWAY OCTOBER 22, 2010 DEDICATION EVENT
http://spaceport.zianet.com/construction/spa-runway-dedication.html

　【関連記事】
・ヴァージンの宇宙船「スペースシップツー」、初の単独飛行
・バート・ルータン氏、スケールド・コンボジッツの名誉会長を辞任か
・ホワイトナイトツーの左着陸装置が故障、機体損傷
・ヴァージン・ギャラクティック社、新会社を設立
・ヴァージンの宇宙船「スペースシップツー」、人を乗せて初飛行