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9日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で3日ぶり反落、石油・石炭株に売り
*16:49JST 9日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で3日ぶり反落、石油・石炭株に売り
9日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比18.77ポイント(0.58%)安の3211.39ポイントと3日ぶりに反落した。
様子見ムードが漂う流れ。指標発表が気がかりだ。米国では0日に2024年12月の米雇用統計、中国では来週13日に12月の貿易、17日に小売売上高や鉱工業生産などと24年のGDP成長率、15日に金融の統計が報告される予定だ。そのほか、米中対立の激化や、人民元安の進行なども懸念材料として改めて意識されている。ただ、下値は限定的。中国当局が消費刺激策を拡充するなど、景気支援スタンスを強めていることも引き続き支えとなった。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。朝方発表された物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.1%(予想もプラス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.3%(同マイナス2.4%)で着地した。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、石油・石炭の下げが目立つ。中国石油化工(600028/SH)が2.6%安、中国石油天然気(601857/SH)が2.5%安、中国海洋石油(600938/SH)が1.8%安、中国中煤能源(601898/SH)が3.3%安、中国神華能源(601088/SH)が3.2%安で引けた。
海上輸送・港湾株も安い。中遠海運能源運輸(600026/SH)が5.5%、招商局能源運輸(601872/SH)と中遠海運HD(601919/SH)がそろって3.9%、青島港国際(601298/SH)が4.6%、上海国際港務(600018/SH)が2.0%ずつ下落した。海上運賃の上昇期待がはく落。北米東岸の港湾ストが回避されると報じられている。公益株、金融株、医薬株、インフラ関連株、不動産株なども売られた。
半面、ハイテク株は物色される。電子機器メーカーの方正科技集団(600601/SH)がストップ(9.9%)高、半導体製造装置の瑞芯微(603893/SH)が8.4%高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が7.2%高で取引を終えた。半導体などハイテク分野で米国が対中圧力を続ける中、当局が国内産業の支援を強めると期待されている。外電は9日、「退陣を目前に控えたバイデン米大統領は、エヌビディアなどによる人工知能(AI)半導体チップ輸出への規制を強化する方針」と報じた。軍事関連株、素材株、消費関連株の一角も買われている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.93ポイント(0.36%)安の258.69ポイント、深センB株指数が2.00ポイント(0.17%)高の1188.84ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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