16日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で続落、不動産と消費に売り

2024年12月16日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 16日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で続落、不動産と消費に売り
週明け16日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比175.75ポイント(0.88%)安の19795.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が53.90ポイント(0.75%)安の7132.69ポイントと続落した。売買代金は1340億6980万香港ドルに縮小している(13日は1584億7660万香港ドル)。


中国景気の鈍化が意識される流れ。取引時間中に公表された11月の各種統計では、小売売上高が前年同月比3.0%増にとどまり、予想(5.0%増)に反し、前月(4.8%増)から減速した。1〜11月の不動産開発投資はマイナスが拡大している。また、13日公表された金融統計では、新規融資の伸びが小幅にとどまり、予想を大きく下回った。マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回っている。米長期金利の上昇も懸念。13日の米債券市場では、インフレ懸念がくすぶる中、米10年債利回りの上昇が続き、11月22日以来の高水準に達している。中国共産党幹部が14日、今年の経済成長率は目標の「5%前後」を達成しそうだとの認識を示したことなどを手がかりに、朝方は強含む場面がみられたものの、指数は程なく下げに転じた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.9%安、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が3.6%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.5%安と下げが目立った。


セクター別では、本土・香港の不動産が安い。龍湖集団のほか、越秀地産(123/HK)が4.9%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.6%、合景泰富地産(1813/HK)が3.4%、新世界発展(17/HK)が6.1%、長江実業集団(1113/HK)が1.7%ずつ下落した。


消費セクターもさえない。蒙牛乳業のほか、ベビー用品の好孩子国際HD(1086/HK)が3.2%安、外食の百勝中国HD(9987/HK)が2.2%安、家電のTCL電子HD(1070/HK)が2.0%安、即席麺・飲料の康師傅HD(322/HK)とスポーツ用品の361度国際(1361/HK)がそろって1.6%安で引けた。


空運・海運セクターも売られる。中国国際航空(753/HK)が7.2%安、中国東方航空(670/HK)が5.7%安、中国南方航空(1055/HK)が3.5%安、海豊国際HD(1308/HK)が3.4%安、太平洋航運集団(2343/HK)が2.8%安で取引を終えた。中国国際航空が13日報告した11月の営業実績によると、旅客数が前年同月比で12%減少。23カ月ぶりにマイナス成長となったことが空運株の逆風となった。


半面、キャリアや設備・工事の通信セクターは物色される。中国聯通(762/HK)が2.7%、中国電信(728/HK)が2.5%、中国移動(941/HK)が1.1%、中国通信服務(552/HK)が2.6%、中興通訊(763/HK)が1.9%ずつ上昇した。


一方、本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.16%安の3386.33ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。不動産株、消費関連株、素材株、医薬株、インフラ関連株、空運株、保険・証券株なども売られた。半面、銀行株は高い。石油・石炭株、公益株、海運株、通信・メディア関連株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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