キャッシュレス決済のガチンコ勝負が始まる PayPayが100億円キャンペーン

2018年12月3日 18:59

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(画像: 発表資料より)

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 ソフトバンクとヤフーの合弁によるPayPaのQRコード決済サービス「PayPay」のキャンペーンが、12月4日からスタートする。このキャンペーンは「100億円あげちゃうキャンペーン」としてアナウンスされているが、単なる大風呂敷ではなさそうだ。

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 ポイントは4つ。

(1) PayPayアプリをダウンロード、続いて初登録すると500円分チャージされる。
(2) PayPayに5,000円をチャージすると、1,000円分が加算され実質6,000円分がチャージされる。但し、この特典は12月3日(月)に終了する。
(3) 12月4日9:00以降にPayPayで店頭払いすると、「20%相当分がバックチャージされて戻る」。このサービスは来年3月末までの間、月間5万円を上限としてバックチャージされる。つまり、月間上限25万円の店頭払い(加盟店での物品購入や、飲食で利用額の20%が還元される)までが対象となる。
(4) 12月4日9:00からPayPayで店頭払いすると、抽選により最大10万円を限度として全額がバックチャージされる。最高10万円が戻る当選率は、一般が40回に1度、ヤフープレミアム会員の場合は20回に1度、ソフトバンクモバイル、ワイモバイル会員の場合は10回に1度だという。相当な高確率だ。

 日本政府はキャッシュレス決済後進国である現状を改善するため、利用向上策を打ち出し、民間レベルでも本格的な参入が続いている。6月28日には、LINEが中小のショップや飲食店などの決済手数料を、3年間無料とすることを発表して大きな話題となった。発表当時は「手数料なしで、どうやって儲けるつもりだ?」と心配する声も聴かれた。政府のポイント還元策では消費税増税分(3%)を上回るポイント(5%)をバックする案が検討中で、それすら増税分を上回るとして大きな注目を集めている。

 PayPayのキャンペーンは、それらを大きく凌ぐ超ド級の迫力だ。上記の(1)~(4)までのバックチャージを100億円の原資が尽きるまで、来年3月末まで続けるという。

 例えば、PayPayの加盟店であるビックカメラの場合は、独自のポイント還元も加算される。つまりビックカメラでPayPayを利用すると20%とビックポイントの8%が加算されるので、合計28%の還元になる。税込3万円以上の利用時には本人確認が必要で、30日間の利用上限は50万円、1会計で複数回のPayPay払いが不可などの注意点はあるが、制約と言えるようなものではない。

 消費行動にどんなインパクトを与えるのか、12月4日以降の利用動向が大いに注目されるところである。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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