ヤフオク、転売禁止のルール改訂 実るかネットダフ対策

2017年11月10日 11:17

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ネットダフ屋のイメージ。(画像:いらすとや)

ネットダフ屋のイメージ。(画像:いらすとや)[写真拡大]

 インターネットオークション大手ヤフオクは、チケットの転売を事実上禁止するガイドライン改訂を行った。転売ヤーとも呼ばれる、ネットダフの対策を主眼に置いたものとみられる。とはいえ、こうした対策はいたちごっこになるケースが茶飯事であり、その実効性については今後の動静についての報告が待たれるところである。

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 改正は11月8日に行われた。具体的には、「出品禁止物」に、「転売する目的で入手したと当社が判断するチケット」が加えられた。つまり、具体的な取り締まり基準そのものは明示されてはおらず、同時に、すべてのチケット取引が規制されるというわけでもないということだ。

 ダフという言葉の起源は詳らかではないが、少なくとも戦後すぐの頃、ダフ屋対策が社会問題として取沙汰される程度には、その存在は認知されていたようだ。ダフ行為を直接的に取り締まる刑法はないが、ほとんどの都道府県が迷惑防止条例をもってダフ行為を禁止しており、インターネットオークションの黎明期というべき時代から今日に至るまで、インターネットダフによる逮捕例もあとを絶たない。

 今回の対策は、恐らくは、同一アカウントによって大量の同種チケットを販売する、いわば「業者」ないし「プロ」のネットダフ屋をターゲットにしたものと思われる。このようなタイプは比較的監視が容易で、また、アカウント停止などの措置が効果を発揮するからだ。

 ネットダフ屋の手口は年々複雑化してきており、今回の一事をもってヤフオクから全てのダフ屋が一掃されるかといえばそのような見込みは少なかろう。取締りの基準が変わればダフ行為の手口も変わる、それがいたちごっこというものの基本であるからだ。

 とはいえ、社会悪としてのダフ行為にNOを突きつける今回の判断は、評価に値すると言えるのではなかろうか。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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