関連記事
28期連続増収増益のドンキホーテHD、更なる記録更新を目指す
(c) 123rf[写真拡大]
ドンキホーテホールディングスが15日、2017年6月期の実績と2018年6月期の見通しを発表した。
【こちらも】ドン・キホーテ、電子マネー「majica」会員数が500万人突破
「顧客最優先主義」に基づいて、顧客ニーズの変化に対応することにより28期連続の増収増益を達成してきた。来期以降も増収増益の継続を目指してオリンピックイヤーの2020年には中期計画で売上高1兆円に挑戦する。たゆまぬ革新で増収増益を続けるドンキホーテホールディングスの動きを見てみよう。
■前期(2017年6月期)実績と今期(2018年6月期)見通しおよび中期計画
前期実績は売上高8,288億円(前年比109%)で、営業利益は462億円(同107%)と年初計画を上回る実績となった。
今期見通しは売上高8,800億円(同106%)で、営業利益は480億円(同104%)と29期連続の増収増益を目指す。中期計画では、2020年に売上高1兆円(今期見通し比114%)に挑戦する。
■連続増収増益を達成してきた要因と中期計画に向けた今後の進め方
1.顧客最優先主義の店舗:営業時間、品ぞろえなどの便利さと価値と価格面での安さと買い物の楽しみを提供する「ドン・キホーテ」と、ファミリーで楽しく買い物できる大型店「MEGAドン・キホーテ」を展開。
2.変化対応力の強化:デフレ心理に基づく消費者の節約志向などの市場の変化に、商品構成と価格訴求の工夫により対応。
3.インバウンド消費の取り込み:外国人観光客向けのインバウンド消費には、コト消費の取り組みにも注力した。免税売上高構成比が4割以上の店が4店、15%以上が20店もあり、全体で6.2%を達成した。
4.プライベートブランド商品の強化:価格訴求の「情熱価格」、付加価値訴求の「情熱価格PLUS」、オンリーワン訴求の「情熱価格PREMIUM」の3ラインで営業利益率アップ。
5.店舗網拡大と充実:前期は新規出店32店により368店へと店舗網を拡大。権限移譲を徹底。店ごとの地道な創意工夫を引き出して、既存店の売上高も前年を下回ったのは昨年8月の99.6%が1回だけという店舗現場の強化。
6.majica会員制度の推進:電子マネーのmajica会員向けにポイント制度で優遇し顧客の囲い込みを推進、信販会社と提携しmajicaクレジットカードを開始。売上高構成比は年々上昇し約27%に。
7.ソリューション出店の推進:売り上げ低迷に悩むショッピングセンターなどの要請による出店。地域への集客力アップのために3,000平方メートルクラスのスペースに比較的安価に出店する。
国内で優れたビジネスモデルを確立し、連続増収増益を更新中のドンキホーテホールディングスが、更なる飛躍を図るためには今後海外への展開をどのように進めるか見守っていきたい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る)
スポンサードリンク