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モンゴル・ゴビ砂漠で新種の恐竜が発見される
エピオルニトミムスの復元画(服部雅人氏提供)。(イラスト:北海道大学発表資料より)[写真拡大]
北海道大学総合博物館の小林快次准教授らが参加する研究グループは、モンゴル・ゴビ砂漠のトゥグルギンシレにあるカンパニアン期(3,350~7,060万年前)の地層から、新種の恐竜の化石を発見、これをエピオルニトミムス・トゥグルギネンシスと命名した。今回の新種発見は、白亜紀後期のモンゴル・ゴビ砂漠からのものとしては、約30年ぶりになる。
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見つかった化石は足の部分のみであるが、系統解析の結果、オルニトミムス類に属することが分かった。
モンゴル・ゴビ砂漠の白亜紀後期(1億年~6,600万年前)の地層においては、オルニトミムス類の恐竜の化石は数多く発見されており、それらは多くの種に分かれている。しかし、カンパニアン期の地層からはこれまで2つの化石しか見つかっておらず、しかも分類群の推定が難しい化石であったことから、この時期のこの地のオルニトミムス類については謎に包まれていた。
今回の化石が見つかったトゥグルギンシレは、モンゴルの首都ウランバートルから南西約600キロメートルに位置する。この地のカンパニアン期の地層(ジャドクタ層)からは、初めて発見されたオルニトミムス類の化石である。
発見された化石は、前出の2例と比べて、非常に保存状態がよく、左足の完全な全体と、そしてかかとの骨が残っていた。
これによって、アジアにおけるオルニトミムス類の進化史の空白は埋められることとなった。すなわち、北米とアジアの間で2度に渡るオルニトミムス類の交流があったことと、またこれまで湿潤な環境にのみ生息していたと考えられてきたオルニトミムス類が、乾燥した環境にも適応していた可能性が強く示唆されたのだ。
今後の研究としては、さらなる発掘で他部位の化石の追加標本を発見することによって、より詳細な系統位置の特定を行いたい、とのことである。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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