任天堂、「スーパーファミコン」復刻版を発売 幻のタイトルも収録

2017年6月27日 20:19

印刷

パッケージもスーパーファミコンを再現(任天堂の発表資料より)

パッケージもスーパーファミコンを再現(任天堂の発表資料より)[写真拡大]

  • 手のひらに乗る小型サイズ
  • コントローラーは発売当時と同じ大きさ・配置を再現

 任天堂は27日、家庭用ゲーム機「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」を10月5日に発売することを発表した。1990年に発売された「スーパーファミコン」の復刻版として、本体を手の上に乗るサイズに小型化、21タイトルを収録した。メーカー希望小売価格は税別7980円。

【こちらも】任天堂、「スイッチ」向けオンラインサービスを2018年から開始

 付属する2個のコントローラーはサイズもボタンの配置も「スーパーファミコン」のコントローラーを再現、従来と変わらない操作性でゲームをプレイできる。昨年発売された「ファミリーコンピューター」復刻版はコントローラーも小型化されていたことで、操作性において不満の声も挙がったが、今製品では改善されている。

 今回収録された21タイトルは「スーパーマリオワールド」や「ファイナルファンタジーVI」、「スターフォックス」など任天堂やカプコン、スクウェア・エニックスなどのスーパーファミコンを代表とするタイトルが並んでいる。また「スターフォックス」の続編として開発された幻のタイトル「スターフォックス2」も収録。同タイトルは「スターフォックス」の最初のステージをクリアすることでプレイが可能、今回が世界初リリースとなる。

 16年11月に発売された「ファミリーコンピューター」復刻版は3カ月での世界販売が150万台に達する大ヒット。発売当初より店頭での品薄が続き、4月に生産を中止していた。需要に対して供給が追いつかぬまま生産終了したことから、任天堂は仮に再生産をする場合は告知をすると発表している。

 今回の「スーパーファミコン」復刻版もあくまでも年末限定の商品であることは強調しつつ、昨年より供給量を大幅に増やすことを米任天堂がコメント済み。前回のファミコンミニはネット通販では予約が激戦だった一方で、店頭予約は比較的スムーズだったという声がネット各所で報告されたことから、今回も店頭予約が狙い目とされている。

 こうした任天堂による相次ぐ復刻版発売の背景には、過去に任天堂のゲーム機に慣れ親しんだ世代を再び取り込むことに狙いがある。「ファミリーコンピューター」ソフトは今年3月に発売された「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」向けに18年から開始される有料サービスで配信される予定だ。

 今後は「スーパーファミコン」のソフトもスイッチ向けの配信に追加される可能性がある。こうした任天堂の過去の作品をリサイクルできるビジネスは、他社が到底真似できるものではないだけに今後も目が離せない。

関連キーワード

関連記事