交通事故撲滅にむけた居眠り運転防止関連技術 特許総合力トップ3はトヨタ自動車、デンソー、ホンダ

2015年9月20日 13:21

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 自動車に関わる各種メーカーは交通事故撲滅にむけ、様々な技術開発を行っております。その中の一つに居眠り運転防止技術が挙げられる。居眠り運転による事故はブレーキをかけない状態で起こることが多いため、事故が発生した場合は甚大な被害を及ぼす。居眠り運転防止技術は、運転者の状態を把握し、事前に警告等を行うことにより事故を防ぐ技術。こうした技術が自動車に搭載されることにより、交通事故数の減少につながると考えられる。

 パテント・リザルトは、日本に出願された居眠り運転防止関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめた。この調査では居眠り運転防止に関する技術の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行った。その結果、「総合力ランキング」では、1位トヨタ自動車(総合力スコア380.3)、2位デンソー(290.9)、3位本田技研工業(ホンダ)(153.1)となった。以下、日産自動車(139.3)、富士重工業(107.8)。

 総合力1位のトヨタ自動車は、眠気が見られる運転者に仮眠を促し、その仮眠の質を上げる技術の特許が高い注目度となっている。2位のデンソーは力学系の計算技術により算出した運転特徴量からドライバー運動能力を判定する技術、3位本田技研工業は、冷熱グリルの温度設定により運転者へ不快感を与えることで覚醒させる技術に関する特許の注目度がそれぞれ高くなっている。

 警告機能に関する技術は時期を問わず出願割合が高くなっている。生体情報取得に関する技術は2000年代に入り警告機能と同程度の割合まで増加したが、近年は減少傾向にある。2001年に出願割合が激減した車両走行制御に関する技術は近年増加傾向にあるとしている。

 また、どの企業も警告機能の出願割合割合が高いという点で共通しているが、この分類以外で出願割合が高い技術には違いがあり、トヨタ自動車、デンソー、日産自動車は生体情報取得の割合が、本田技研工業、富士重工業は車両走行制御の割合が高いという結果となっているという。画像処理については日産自動車、デンソーの出願割合が他の3社と比べ高くなっているとしている。(編集担当:慶尾六郎)

■関連記事
マイナーチェンジを機に、先進安全装置をすべて標準搭載した「スバル・レガシィ」シリーズ
第4世代となる新型プリウスを北米で初公開、独フランクフルトショーでも発表する
注目集める東大発ベンチャー「プリファード」 大きな可能性を秘めた人工知能技術
加速するドローン市場。日本国内でも具体的な活用が続々と始まる
アウディスポーツ「AUDI TT」が新型に。TTSは286ps/380Nmのハイパワーユニット搭載

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事