顔認識システム、鳥界へ進出

2015年6月11日 12:13

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 コーネル大学のコーネル鳥類学研究室が、鳥用の顔認識システムを開発したそうだ(WIRED.co.uk)。

 「Merlin Bird Photo ID」というこのシステムは、画像を元に北米の一般的な鳥類400種を認識できるものだという。鳥類は種類によっては見た目が非常によく似ているだけでなく、羽を開いたり膨らんだりと形が大きく変化するため、アルゴリズムで種を判別するのは難しかったとのこと。また写真の背景が複雑であったり、被写体が遠く小さくしか写ってなかったり、ブレていたりすることも多く、画像認識エンジンにとって特に難しい場合が多かったという。

 Merlin Bird Photo IDではこれを克服するため、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)を採用したとのこと。CNNによってデータの蓄積とともに認識できるパターンが増え、正確性とパフォーマンスの向上に成功したという。幸運なことにバードウォッチャーは腕のよいカメラマンであることも多く、何千人もの人々が画像をタグ付けしてMerlinに提供してくれたとのこと。

 今後データの蓄積とともに精度をさらに向上させてアプリケーションとして提供したいと研究者らは話す。アプリケーションでは画像の質が多少悪くても判別できるような精度を目指しているとのことだ。さらにこの技術を用いて他の種や植物などの認識に応用されることを願っているという。

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