喫煙による健康被害はこれまでいわれていた以上に大きいという研究結果

2015年2月17日 10:48

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 米がん協会の疫学者Brican D. Carter氏率いる研究グループがおよそ100万人の健康診断データを2000年から2011年の10年間に渡って追跡調査したところ、米国では喫煙によって引き起こされる12種類の癌を含む21種類の疾患が原因で年間およそ54万人の人が死亡していることが分かったとのこと。米厚生省医務総監の発表では48万人とされていたが実際にはもっと多く、喫煙が健康に及ぼす害が今まで言われていた以上に大きいことが分かった(SlashdotNew York Times)。

 喫煙によって肺癌や動脈疾患、心臓発作、脳卒中、慢性的肺疾患が引き起こされることは分かっていたが、今回の調査で新たに感染症のリスクが高くなるほか、腎臓疾患や血流悪化による内蔵疾患、またこれまで喫煙との関連性が指摘されてこなかった心臓および肺の病気が引き起こされることが分かったとのこと。

 喫煙は免疫力を低下させるため感染症のリスクが高くなり、また糖尿病や高血圧、動脈疾患を引き起こし、これらの病気がさらに腎臓病を引き起こすのだそうだ。そして動脈疾患は内蔵への血流を悪化させ、さらには、喫煙による肺の損傷と感染症の高リスクが相まって様々な呼吸器疾患を引き起こすのだという。

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