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富士ソフト、「インプラント型自己細胞再生軟骨」の治験開始
富士ソフトは、「インプラント型自己細胞再生軟骨」の企業治験を4月に開始する(写真:同社発表資料より)[写真拡大]
富士ソフトは10日、東京大学から技術移転を受け、実用化および製品化を目指し研究開発を行ってきた「インプラント型自己細胞再生軟骨」について、企業治験を開始すると発表した。
この再生軟骨は、患者本人の耳介軟骨から採取した細胞を使って人工的に作る再生軟骨である。自己の耳介軟骨を1cm角ほど採取し、血液の一部(血清)を使って軟骨細胞を50日間培養する。この細胞をアテロコラーゲンと混合して、縦5cm、幅6mm、厚み3mm程度の大きさでドーム型に整形し、鼻に移植する。口唇口蓋裂などの先天的な疾患や病気や怪我により鼻に変形をきたしているため、鼻呼吸ができない、眼鏡が掛けられないといった患者の治療に使用する。
また、再生医療に最適なトレーサビリティーシステムを開発した。二次元バーコードやRFIDタグによる検体管理を行うことで細胞の取り違えや検体紛失などを防止し、受け入れから提供に至るまでの情報を一元管理でき、作業内容はすべて自動的にシステムに記録される。
同社は2015年1月6日付でインプラント型再生軟骨の治験計画届書を医薬品医療機器総合機構に提出した。今後、東京大学医学部附属病院をはじめ3施設で治験を開始する予定だ。2016年9月末の製造販売業取得を目標としている。
治験は、インプラント型自己細胞再生軟骨を、鼻変形を有する口唇口蓋裂患者へ適用することにより、その有効性および安全性について評価する。対象患者は鼻変形を有する口唇口蓋裂患者が9症例で、実施期間は2015年4月~2019年10月である。
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