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【中国から探る日本株】北京で「渋滞税」導入へ、新車販売への影響に警戒感も
記事提供元:フィスコ
*08:01JST 【中国から探る日本株】北京で「渋滞税」導入へ、新車販売への影響に警戒感も
中国の北京市は早ければ2015年にも「渋滞税(コンジェスチョン・チャージ)」を導入するもようだ。交通渋滞の緩和と大気汚染の改善が狙い。地元紙「北京青年報」(5日付)によると、市中心部などに「低排出区域」を設け、同区域への乗り入れ車両に対して課金することを検討している。
ロンドンやミラノの実例を参考に、低排出地域の設定や課金システムなどの具体的案を検討している段階で、年内には計画を固める方針だ。2003年にコンジェスチョン・チャージを導入したロンドンでは渋滞緩和で大きな成果を上げているとされており、北京でもその効果が期待されている。一方で、「格差を助長する政策」と批判する専門家もいる。
また、渋滞税の実施によって自動車の所有コストがさらに増すことから、新車販売への影響を懸念する声も聞かれる。すでに導入されているナンバープレートの発給制限(新車購入規制)と併せて、自動車業界にとってはマイナス要因になるとの見方だ。メーカーやディーラーでは、特に小型車などエコノミータイプの車両で影響が出やすいと警戒している。
なお、中国自動車工業協会では、国内の新車販売台数が2014年に減速すると予測している。伸び率は前年比で8-10%増となり、2013年の14%を下回る見通しだ。実需の伸びなどでプラス成長は維持するものの、各都市での新車購入規制などが新車販売に影響するとみている。《NT》
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