(中国)デフォルト懸念の理財商品、国有の不良債権処理会社が償還引き受けか

2014年1月27日 11:43

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記事提供元:フィスコ


*11:43JST (中国)デフォルト懸念の理財商品、国有の不良債権処理会社が償還引き受けか
中国の信託会社、中誠信託が発行した「理財商品(高利回り金融商品)」のデフォルト懸念が浮上している問題で、国有の不良債権処理会社である華融資産管理、または中誠信託の大株主である中国人民保険集団(01339/HK)が償還を引き受ける可能性が報じられている。

この理財商品は中国工商銀行(601398/CH、01398/HK)が販売を担当し、今月31日に満期を迎える。工商銀行は当初、「償還に責任を負わない」との方針を示していたが、その後、「償還に関して一定の責任を負う」と表明。あす28日までに対応を明らかにする予定となっている。

市場では、工商銀行の不良債権の受け皿として設立された経緯のある華融資産管理が償還を引き受ける可能性があるとの観測が浮上している。工商銀行と華融資産管理の連携は現在も強く、対応がスムーズに進むとの見方からだ。

なお、問題となっている理財商品の発行で集められた資金は山西省に拠点を置く石炭会社向けの融資に充てられた。その後、この会社が多額の負債を抱えていたことが判明。中国の「シャドーバンキング(影の銀行)」問題で初のデフォルト案件となる可能性が懸念されている。《NT》

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