市場の関心はソフトバンクの時価総額順位に/ランチタイムコメント

2013年10月2日 12:00

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記事提供元:フィスコ


*12:00JST 市場の関心はソフトバンクの時価総額順位に
 日経平均は下落。102.61円安の14382.11円(出来高概算12億9000万株)で前場の取引を終えた。1日の米国株式相場は、連邦政府機関の一部閉鎖による目先の影響は限定的の見方から終日堅調推移となった。米国の落ち着きがひとまず安心感につながり、日経平均は小幅に上昇して始まった。
 しかし、寄り付き直後に14569.20円まで上げ幅を広げたものの、米債務上限問題が重しとなるほか、円相場が円高に振れるなか次第に下げに転じる銘柄が増えている。ソフトバンク<9984>が連日の年初来高値更新で時価総額2位に迫る状況をみせた。指数インパクトの大きいソフトバンクが日経平均を下支えするものの、7割を超える銘柄が下げるなかで日経平均もじりじりと下げ幅を広げている。セクターでは情報通信、電力ガス、保険、鉱業などがしっかり。一方で、非鉄金属、空運、繊維、精密機器、その他金融、証券、ゴム製品などが冴えない。
 ソフトバンク<9984>が連日の年初来高値を更新しており、東証1部の売買代金トップと商いが膨らんでいる。ソフトバンク1社で日経平均を下支えしている状況であり、短期筋の資金なども向かいやすいようである。株価水準としては分割修正で2000年5月以来。時価総額は2位の三菱UFJ<8306>に迫る状況であり、2位に乗せてくるまでは思惑的な動きにもつながりそうである。
 一方、ファナック<6954>、京セラ<6971>、ファーストリテイリング<9983>などが冴えないなか、日経平均の切り返しは期待しづらい。そのため、ソフトバンクのほかは、個人主体による低位の材料株のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。(村瀬智一)《FA》

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