米株式:下落、早ければ数週間内にサマーズ氏がバーナンキ議長後任に指名される

2013年8月27日 23:53

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記事提供元:フィスコ


*23:53JST 米株式:下落、早ければ数週間内にサマーズ氏がバーナンキ議長後任に指名される

米株式市場

27日は42.5-52.5億ドルの大きな債券購入が予定されているが、株式市場は大きくギャップアップした後も現在までで大きな買い戻しの動きに欠けている。ただ、S&P500は100日移動平均線(1637付近)より上の動きは維持している。なお、8月に入り出来高が極端に減少しているが、27日は現在まででやや戻ってきている。

26日夕方に、オバマ大統領は早ければ数週間内にサマーズ氏がバーナンキ議長の後任に指名する意向であるとCNBCが関係筋からの情報として報じている。バーナンキ議長が現職にとどまらずにサマーズ氏が指名されるシナリオが現実化した際、他有力候補とされるイエレン現副議長は現在の職を退く、との見方が一般的で、副議長が現職を退くのならば、来年の連邦公開市場委員会のメンバーは、13年に現職を退くことを発表しているクリーブランド連銀のピアナルト総裁、今月8月31日付けで現職を退くことを明らかにしているデューク理事、バーナンキ議長と12人の投票権を持つメンバーの内4人のスポットが開くことになり、連銀の今後の方向性への不確実性が増すことになる。連銀の方向性、という意味ではタカとして有名なダラス連銀総裁のフィッシャー総裁が14年に投票権を持つ予定となっている。

27日朝方ににルー財務相が、オバマ大統領が債務上限への交渉に応じない、と発言しているが、議会は依然夏季休暇に入っている。

海外では、ケリー国務長官がシリアでは化学兵器が使用されていた、と発言している。一方で、ロシアのプーチン首相は化学兵器使用の証拠はない、とこの考えを否定している。ホワイトハウスは26日、ロシアで来週9月5-6日に行われるG20サミットにおいて、オバマ大統領とプーチン首相が会合の場を設ける予定であることを明らかにしている。ただ、シリアに関してロシアと米国は28日に会談の場を設ける予定であったものの、延期されたことが明らかになっており、状況は流動的であるもよう。また、欧州ではイタリアにおいて政情不安が続いている。

個別銘柄では、宝石店のティファニー(TIF)が業績見通しを引き上げている。

S&P 500は16.13安の1640.65前後で推移、ナスダック総合指数44.18ポイント安の3613.39ポイント前後で推移、ダウ平均株価は100.67ドル安の14845.79ドル。(日本時間23時35分時点)。《KG》

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