【近況リポート】Jトラスト:大型資金調達踏まえ、成長の第2ステージへスケールアップ

2013年8月27日 12:56

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

金融事業中心に不動産やアミューズメント事業などを展開するホールディングカンパニーJトラスト<8508>(東2)は、ライツ・オファリングによる、前例のない規模の資金調達を行い、行使率86.0%という高率を得たことから、977億円を調達した。

金融事業中心に不動産やアミューズメント事業などを展開するホールディングカンパニーJトラスト<8508>(東2)は、ライツ・オファリングによる、前例のない規模の資金調達を行い、行使率86.0%という高率を得たことから、977億円を調達した。[写真拡大]

■シナジー見込める事業への進出など、国内外で事業規模拡大目指す

 金融事業中心に不動産やアミューズメント事業などを展開するホールディングカンパニーJトラスト<8508>(東2)は、ライツ・オファリングによる、前例のない規模の資金調達を行い、行使率86.0%という高率を得たことから、977億円を調達した。

 今後、調達資金を活用し、従来以上に積極的にM&A、債権の買取りなど本業を推進し、事業基盤を強化するとともに、シナジーが見込める事業分野への進出、国内外を問わない事業規模拡大を目指す。

 08年以降、これまでに約1400億円を投資し、数々のM&Aや債権の買取りを実施して、事業規模、事業分野を拡げ高成長を続け今日に至っているが、言ってみれば成長の基礎固段階から、成長第2ステージ、スケールアップの段階を迎えた。

■選択肢を見事に広げ『資金調達新手法の実質的先達』に

 今回の資金調達は、今後同社が金融事業を中心としたM&Aや債権の買取りをさらに進め、事業分野や活動地域をグローバル展開する新しいステージへ向うのに欠かせない、機動的手元資金の確保、自己資金の充実など、財務体質強化へ大きな成果となった。

 資本市場での資金調達には各種方策はあるが、今回同社が実施したライツ・オファリング、ノンコミットメント型は、同社が必要とする調達額、時期を最大限に確保し、さらに既存の各株主に平等な機会を提供することで、持分の希薄化を回避したことは最適な選択であった。同時に、わが国での資金調達手法の選択肢を見事に広げたという意味で実質的な先達といえよう。

■内外でリテール・ファイナンス中心に業容拡大進む~利益、巡航速度上回り好調に推移 上 期前半の連結業績は、前年同期に比べ増収減益となったが、営業収益面では金融事業が営業貸付・割賦立替金回収が低調であった反面、アドアーズ、ブレークのアミューズ関連売上げが大きく寄与し増収となり、第2四半期収益目標に対する進捗率は46.1%とほぼ巡航速度で推移している。

 一方利益面では、アミューズメント事業、不動産事業の売上原価をそれぞれ35億円、4.1億円、銀行業での営業費用9.2億円(合計48.3億円)、業容拡大に伴う人件費、親愛貯蓄銀行での貸倒引当金など販管費が膨らみ営業減益であったが、進捗率は営業収益以上に好調に推移しており、各利益とも第2四半期目標に対し70%超と巡航速度を上回って順調に推移している。

 下期後半は、親愛貯蓄銀行が6月にエイチケー貯蓄銀行から譲受した貸付債権収益が寄与するのに加え、韓国内で債権買取り、M&Aなどリテール・ファイナンス中心に収益増加が見込まれ、さらに、今回の大型資金調達を使った内外での債権買取り、M&Aの拡大、信用保証業務での提携先金融機関の拡大、関係強化が一段と進むことが予測されることから債務保証の積み上げによる収益増を見込んでいる。

 同社にとっては、大型資金調達の成功を踏まえ、今後上期後半から下期の動向が成長の第2ステージ入りの試金石となるだけに、積極的な営業施策の展開によるサプライズを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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