【中国から探る日本株】上海の自由貿易試験区が来月始動か、ゲーム機解禁にも動き?

2013年8月26日 08:04

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記事提供元:フィスコ


*08:04JST 【中国から探る日本株】上海の自由貿易試験区が来月始動か、ゲーム機解禁にも動き?
中国国務院(内閣に相当)はこのほど、上海市に「自由貿易試験区」を設立する計画を正式に認可した。「上海証券報」(23日付)が政府筋の情報として伝えたところによると、同試験区は9月末にも始動する見込み。これに先立ち、同試験区における海外からの投資規制緩和を巡って、近く全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が審議を行う運びという。

上海の自由貿易試験区と言えば、一部メディアが先月、同試験区において「家庭用据え置き型ゲーム機の販売が解禁される見通し」と報じ、日本でも注目を集めた経緯がある。今回の上海証券報の報道には家庭用ゲーム機に関連する情報は含まれていないが、以前の報道が事実なら、自由貿易試験区の始動でゲーム機解禁に向けた新たな動きが出てくるかもしれない。

中国では若者への悪影響などを考慮し、2000年に家庭用据え置き型ゲーム機の製造、販売、輸入が禁止する規定が発表された。13年ぶりの解禁となれば、任天堂<7974>、ソニー<6758>、マイクロソフトといったゲーム機メーカーをはじめ、巨大なビジネスチャンスが生まれると期待されている。

ただ、過度の期待は禁物かもしれない。非正規の輸入品やコピー品が横行する中国で、正規品が価格などの面でどこまで競争力を発揮できるのかは未知数。また、中国では、インターネットやスマートフォンを利用した無料ゲームがすでに広く浸透しており、こうした既存ゲームとの競争にも直面する見通しだ。《NT》

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