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「東京時間に”金”が急落した理由についての考察」
記事提供元:フィスコ
*16:52JST 「東京時間に”金”が急落した理由についての考察」
前日のNY市場で小幅安に留まっていた“金”が、東京時間に入って急落した。いや厳密にいうと中国金融市場が開く前の急落ということがいえるのだろうし、その意味することは、(あくまでも筆者の見立てだが)、手元資金確保のための措置、それも中国の金融機関等によるものだということだ。
読者の方からすれば不思議に思うかもしれない。なぜなら、昨日、中国人民銀行が一部銀行への資金供給をしたことで、中国の短期金融市場に落ち着きが見られていたからだ。
中国共産党が打ち出した政策、それはシャドーバンキングシステムの秩序だった縮小であるものの、金融不安は避けたいというものである。昨日の中国人民銀行の打ち出した手立てはあくまでも金融不安を起こしたくない対処療法であり、そのための一部金融機関への資金支援だったわけだ。
ただ、その一方で、依然としてシャドーバンキングシステムは肥大したそのまま温存されての状態であり、それを維持するために民間のシャドーバンキングシステムを通じて資金ロールをしていた向き(短期金融市場から資金調達を直接することができない向き)からすれば、なんとか資金手当てをしたい。その結果が、金の売却、つまりキャッシュ化ということなのである。
中国におけるシャドーシステムに絡む攻防、それが続く場面では、その他金融市場は動揺が続くかも知れない。《FA》
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