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三井物産、米テキサス州でメタノール製造事業に参画
三井物産は15日、米化学品大手のセラニーズコーポレーションと折半出資の事業会社を設立し、米テキサス州クリアレイクのセラニーズ社工場内でメタノール製造を行うことで合意し、合弁契約書を締結したと発表した。
三井物産は米シェールガス・オイル革命により安定供給と価格競争力が期待できる原料ガスの優位性に着目し、世界第2位のメタノール市場である米国で事業参画の機会をうかがってきた。一方、メタノール需要家であるセラニーズ社は、パートナーとの合弁によるメタノール製造事業を検討しており、両社の意向が合致した結果、今回同事業を共同で推進することとなった。
同事業では、グローバルに販売ネットワークを持つ三井物産と世界最大のメタノール需要家の一社であるセラニーズ社がパートナーを組み、年産130万トンの大型プラントを建設する。原料の価格競争力に加え、セラニーズ社のインフラを活用することで建設費用を抑え、更にコスト競争力を高める。製造したメタノールは両社が引き取り、三井物産は主に米国内で販売し、セラニーズ社は自社の川下製品の原料として使用する。
三井物産とセラニーズ社は、今後同事業に続く共同事業の検討などを通じて長期的なパートナーシップを構築していく。また、三井物産が既に取り組んでいる米シェールガス関連事業とも連携して天然ガスから化学品へのガスバリューチェーンを築き、エネルギー事業と化学品事業の共同取組により総合力を発揮していく。
メタノールは接着剤や合成樹脂、医薬品などに加え、近年では中国を中心にエネルギー関連製品や石油化学製品の主要原料であるエチレン・プロピレンの製造にも用いられるなど多岐にわたる産業の基礎原料として使用されており、今後も安定的な需要の伸長が見込まれる。
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